
アメリカがイラン核施設を攻撃した背景
アメリカがイランの核施設を攻撃した。6月24日「長野智子アップデート(文化放送)」では、双日総合研究所のチーフエコノミストの吉崎達彦が、その背景を語った。
吉崎「今、関係者の中で話題になっているのがニューヨークタイムズの1週間前6月17日の記事。ここにトランプさんがイラン政策を転換した経緯が載っているんです。これがことごとく当たっているんです。最初はアメリカの諜報機関がイスラエルが単独でイランを攻撃するらしいという情報をつかみます。今までアメリカは頼まれればイスラエルの攻撃を止めてきたけれど、単独でやっちゃうってどういうことってなるわけです。トランプさんはその時点では完全に外交でイランから譲歩を得るつもりでいたんですが、外交をやっているうちにどんどん疲れてくるんです。なぜならイランは交渉上手で2015年にオバマさんが6か国合意をつくった時もみんな完全に手玉に取られちゃった。とにかくイランは煮ても焼いても食えないといった相手なんだそうです。4月上旬にイスラエルのネタニヤフ首相がトランプさんに会いに来たんですけど、そこで話した内容が『頼むからバンカーバスター貸してくれ』だったそうです。ネタニヤフさんはその時点で本気だったんです。しかしトランプさんは、この時は『ダメダメ、俺がせっかくイランと交渉してるのに』と言ったそうです。トランプさんの考えが大きく転換したのはイスラエルの攻撃があった日。トランプさんはホワイトハウスのシチュエーションルームで国家安全保障のスタッフと一緒に状況を見守っていたんだそうです。ところが、イスラエルの作戦があまりにも凄い戦果をあげているんで、だんだん態度が変わってきたんですって。夜が深まるにつれてイスラエルがイランの軍事指導者や戦略的施設に対し精密な攻撃を次々と成功させるとトランプさんの考えが変わり始めたそうです。翌朝、彼が大好きなFOXニュースを見たら『イスラエルすごい!』という放送をやっていた。それを見たトランプさんは自分も自慢したいという気持ちを抑えられなくなってきたんだそうです」
長野「えっ、FOXニュース見て、そういうモードになったんですか?」
吉崎「どうもそれが決め手だったらしいです」
番組では他にも吉崎達也がアメリカとイスラエルとイランの問題について語っています。もっと聴きたいという方はradikoのタイムフリー機能でお聴き下さい。番組の「ニュースアップデート」のコーナーでお伝えしています。
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