
【アナコラム】長谷川太「必需品の双眼鏡を紹介」
文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中の「アナウンサーコラム」。週替わりで文化放送アナウンサーがコラムを担当しています。この記事では全文をご紹介!
▼7月25日配信号 担当
長谷川太アナウンサー
これはずいぶん前の箱根駅伝小田原中継所での写真。
使っているのは10×42 6度という「ポロプリズム型」。
10は倍率 42は対物レンズの直径 6度は視界の広さを表します。
倍率は高ければ当然大きく見えますが、手ブレしやすいので両手小指を対物レンズにひっかけて構えるなどの工夫が必要になります。
さほど大きくも重くもないので、大手町から芦ノ湖など移動が多い中継には使いやすく重宝します。
競馬実況で使っているのがこれ。
東京競馬場の大スタンドの8階にある放送席から時速70キロで走る馬を確認するにはどうしても倍率10倍の双眼鏡が必要です。ところが10倍の双眼鏡っていいものが市販されていない。用途が限られる為、需要が少ないのでしょうね。
10×50 6度 防水型。実はこれ、一般には市販されていない特注品です。
他界した松島茂アナウンサーの私物で、ご遺族にお願いして譲って頂いた。名前のシールもそのままにしてあります。これでダービーや天皇賞を実況するとき、今も松島君と一緒に仕事をしているような気がします。
本来は漁船の乗組員が海面で魚の群れにたかる海鳥を探す=魚の群れを探すために設計されたもので、いくら潮水をかぶってもびくともしない頑丈な設計で、大きく重い。しかし得られる視界は抜群です。一脚に固定して使います。
サッカーやラグビー実況用。
8×30 8.3度 サッカーやラグビーなどの場合は競馬と違って、実況中常に双眼鏡を使うわけではありません。
フリーキックや、スクラム、ラインアウトなど「止まっているプレー」の際に使うことになるので、比較的小さく、さっと手にとれて視界が広いものがベター。
2019年ラグビーW杯 日本対南アフリカ戦を実況した記念に、大会エンブレムのシールをこれに貼りました。
これは中継というよりプロ野球のキャンプ取材などで使うもので、8×30 8.3度
サッカー、ラグビー用と全くスペックは同じですが、鏡筒が直線の「ダハプリズム型」なのでコンパクト。頑張ればコートのポケットにも入るので、遠く外野で練習している選手をスタンドから確認することなどに便利。
と、いくつかご紹介しましたが、普通にスポーツ観戦や観劇などに使うならこの8×30の「ダハプリズム型」が使いやすくお薦めです。
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