8月の値上げは調味料、乳製品など1000品目超…専門家「値上げ受け入れ限界」と指摘

8月の値上げは調味料、乳製品など1000品目超…専門家「値上げ受け入れ限界」と指摘

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8月1日(金) 寺島尚正アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『おはよう寺ちゃん』(文化放送・月曜日~金曜日 午前5時00分~9時00分)が放送。金曜コメンテーターでクレディ・アグリコル証券チーフエコノミストの会田卓司氏と、値上げについて意見を交わした。

消費者の貯蓄率は史上最低水準に

寺島アナ「帝国データバンクは、国内の主要食品メーカー195社が8月に値上げを予定する飲食料品が、前の年の同じ月の1.5倍となる1010品目に上ると発表しました。前の年の同じ月を上回るのは8か月連続です。分野別では、だし製品やポン酢を中心とした「調味料」が470品目で最も多くなりました。牛乳やチーズ、ヨーグルト製品など「乳製品」が281品目、冷凍食品や包装餅など「加工食品」が109品目と続きました。会田さん、値上げの波というのはなかなか止まらないんですね」

会田「そうですね。問題なのは、需要が強いわけではなくコストが上昇して値上げが続いているということです、現在、家計、我々消費者の貯蓄率は史上最低の水準まで低下してしまっていると。ということは、ほとんど貯蓄はできない、その日暮らしの世帯が大きく増えてしまっているということです。家計は、値上げを受け入れるには限界にきていますので、今後値上げが続きますと、需要が大きく落ち込むということが、ここから始まってくるので、そういう動きが出てくると、逆に値上げの波というのが、少し穏やかになっていくことになると思います」

寺島「そうですか。確かに、本当は買いたいんだけど、先立つものが乏しくなってきた、もしくは無くなっちゃったら、買うに買えませんものね。そうすると、製品だって余っていくわけで、ますます逆回転していくということになりますね。今年1月から11月までに値上げすることが公表された飲食料品は19,416品目で、前の年1年間の実績の1.5倍に上っています。帝国データバンクは今年の値上げについて「2年ぶりに年間2万品目台に到達するのは確実とみられる」と予測しています。トランプ関税によって物価はどうなっていくのか、いろいろ心配なことも多いんですが、この辺りいかがでしょうか?」

会田「アメリカと日本では逆方向の力が働きます。アメリカには当然ながら関税が追加されてくるので、値上げの圧力がかかります。一方、日本から輸出するわけですから、日本の企業にとっては、コストを削減して、できるだけアメリカで価格を上げないようにしなきゃいけないので、日本ではコストの削減圧力がかかる。当然、賃金の上昇圧力も抑制されてしまうかもしれない。とすると、日本の場合は、物価を押し下げる力が働いてくるということです。ただ、こういう形での物価の押し下げというのは決して良い形ではない。賃金の減少も伴う形での悪い形になってしまうリスクがあるということだと思います」

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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