日経平均だけ見ても、株価が上がっているかどうかはわからない

日経平均だけ見ても、株価が上がっているかどうかはわからない

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ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時30分~17時、火~金曜日15時30分~17時35分)、8月21日の放送に経済評論家の佐藤治彦が出演。最近の株価の動きと、それを見るうえで「忘れてほしくないこと」について解説した。

鈴木敏夫(文化放送解説委員)「株価がこのところ、上がって上がって、下がり始めている」

長野智子「お盆に(上昇が)すごかったじゃないですか」

佐藤治彦「お盆は商いが少なかった、と思うでしょう? 違うんですよ。むしろ1日の出来高が5兆円とかに行きまして。薄いときは3兆円ぐらいなんです。5兆円ぐらいということは、取引がものすごく活発に行われている。でも本来の8月ならありえないことです」

長野「そうですよねえ」

鈴木「きのう大幅に値下がりして、きょうどうなったか。278円ほど下がりました。4万2610円17銭ですが、高いですね」

佐藤「それはいわゆる日経平均という数字なんです。きのうなんて700円以上下がっている。それだけ下がったら全面安といって、ほぼすべての株が下がる、と思うけど。きのう、じつは半分近く上がっていたんです」

長野「そういうことですか」

佐藤「まず皆さんに忘れていただきたくないのは、日経平均って、日経平均225といって、日本を代表する225の大企業の数値で表されると思うでしょう? じつは違う。実際に影響を及ぼしているのって20社や30社なんです。日経平均だけを見ていても本当に株が上がっているかどうかってわからなくなっている」

長野「そうかあ……」

佐藤「何が動かしていたのかというと、半導体、それからソフトバンクグループとか。孫さんがアメリカへ、トランプさんに会いに行って。お金をいっぱい投資しますよ、と。ああいうところの株が上がったり下がったり。ごくわずか、20社ぐらいのところで8割ぐらいが決まっている。でもその20社の半導体だけで日本経済の全体は上がらないでしょう」

長野「そうですよねえ」

佐藤「日経平均の上がった下がっただけで、株は上がっているんだ、下がっているんだ、と思っていると間違えますよ、ということをこれからの常識としてわかっていただきたいんですよ」

長野「あとやはり、実体経済とギャップがあるな、と感じるのも理由ですよね」

鈴木「実質賃金は下がっています」

佐藤「半導体だって、たとえば上げた株の中に4月7日のトランプ関税を発表したときから、8月までの数ヶ月で3倍になっている株が山ほどある。でもこの間にその会社って3倍の価値になったか、といえばそうではない。将来的にそれぐらい上がるだろうな、という、株式投資をしている人の欲。深い欲が上げさせただけなんですよ」

長野「期待感でね」

「長野智子アップデート」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時、文化放送(FM91.6MHz、 AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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