2023年 正念場が続く岸田政権 ~ 1月4日ニュースパレード  山本香記者取材後記

2023年 正念場が続く岸田政権 ~ 1月4日ニュースパレード 山本香記者取材後記

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 文化放送をキーステーションに全国33局で放送中「ニュースパレード」(毎週月曜日~金曜日午後5時00分~5時15分)

 その日に起こった最新の話題を中心に、幅広い分野にわたってニュースを紹介しています。昭和34年の放送開始以来、全国のラジオ局の強力なバックアップで、特派記者のレポート、取材現場からの中継など、今日最も重要なニュースを的確に把握し最新情報を伝え続けています。

 文化放送報道記者として国会、官邸を担当し、日夜取材活動で活躍する山本香記者が放送でお伝え出来なかった話題を取材後記としてお届けします。

 



 

 

目次

  1. 跳ねないウサギ
  2. 往路5区

跳ねないウサギ

 

 岸田総理は元日、年頭所感で「戦後日本が直面し、積み残してきた先送りできない問題に、正面から立ち向かい、一つ一つ答えを出していく」と2023年の意気込みを示した。安全保障戦略、気候変動、少子化、技術革新など多岐にわたる問題に道筋をつけることができるのか、岸田総理にとって正念場の1年となりそうだ。

 

 

 

 「北条義時が新しい武士の時代を切り開いたごとく、多くの政策課題がありますが、一つ一つ乗り越えて、成長と分配の好循環を実現し、新しい日本を切り開いていく決意です」これは岸田総理が年末に参加した東京証券取引所で述べた言葉である。NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を全編見たという岸田総理は、文化放送の取材に対し、「政治という意味では、通じることもあるので、いろんな共感する部分、あるいはちょっと違うんじゃないかと思う部分も、いろんなことを考えながら1年間見させてもらった」とドラマで繰り広げられた権力闘争を自身に重ね合わせていたことを明らかにした。

 現職総理が大納会に出席するのは、2013年の安倍元総理以来9年ぶり、2人目である。9年前はアベノミクスに市場がわき、安倍元総理の大納会出席は歓迎ムードで迎えられた。金融所得課税など数々の発言で株安『岸田ショック』を引き起こしてきた岸田総理の出席について兜町の反応は冷たく、日経平均株価は4年ぶりに前年末を割り込んだ。

 その兜町で2023年に期待がかかるのが株価3万円台の復活だ。米中対立を含む地政学的リスクの低減、アメリカの金利政策などいくつかの条件がそろわないと2023年前半の3万円台回復は難しく「今年のウサギは跳ねない」という複数の声が聞かれた。相場の格言通りとはいかないようだ。
3万円台回復の条件として「岸田総理退陣」を口にした投資家も複数いた。日銀の黒田総裁から誰に交代させるのか、政府と日銀が交わしているアコードの修正はあるのか・・・。その結果、市場がどのように反応するのかによって岸田退陣論は意外と早くに高まるのではないかという見方も浮上する。

 

 

 大納会には、「鎌倉殿の13人」の脚本家である三谷 幸喜氏も招かれていた。岸田総理の後にあいさつした三谷氏は「鎌倉時代は先が読めないという意味で現代と凄く近いような気がしております。僕らもこの一寸先は闇の世の中を、これから一歩一歩着実に進んでいかなければいけない」と語った。一寸先は闇・・・永田町も同じ状況なのは変わらない。岸田総理が例に挙げた北条義時は毒殺されたという説があり、ドラマでも描かれていた。

 岸田総理はそのシーンをどんな心境で見ていたのだろうか。

 

往路5区

 

 岸田総理にとって、2023年、特に前半を箱根駅伝に例えると、最も過酷な山上り、往路の5区といえるだろう。そんな中迎える最大の山場となるのが5月の広島サミット。

 岸田総理の地元開催となるサミットは政権浮揚の格好の舞台となるだけに、低迷する支持率浮上への期待もかかる。しかしその前にクリアしなければならない関門がいくつも待ち受けている。

 

 

 

 最初の関門は、サミット成功のカギを握るアメリカのバイデン大統領に協力を取り付けられるかどうかである。年末に閣議決定した防衛三文書を手土産に、年明け早々に訪米する予定だ。文化放送の取材に対し、岸田総理は「(サミットの)議論をリードするのが議長国。日米同盟をより盤石なものにしておくことは、国際社会において発言力を増すためにも重要。ぜひ、今年早いうちに日米、日米同盟の強化の確認のためにもアメリカに行きたい」と述べていた。

 広島で、G7の首脳そろって「核なき世界」に向けた取り組みをアピールしたい岸田総理の願いは叶うのだろうか。

 

 次に待ち受ける関門は、4月に行われる統一補欠選挙と衆議院の3つの補欠選挙。そして先にも触れた4月8日に任期を迎える日銀の黒田総裁の後任人事だ。

 一方、1月後半から始まる通常国会では、一般会計の歳出総額が過去最大の114兆3812億円の2023年度予算案の年度内成立を果たせるかどうか。また野党側は、旧統一教会の問題や防衛費増強に伴う増税、反撃能力、それに政治とカネ問題の3点セットで政権を揺さぶる構えを強めており、幕開けから気の抜けない日々が続きそうだ。

 

 箱根駅伝最大の難所、5区を走り抜け『山の神』となるために必要な要素は3つ。体力、メンタル、そして駆け引きだといわれている。途中で失速して棄権となるのか、それとも逃げきることができるのか、今年前半が岸田総理にとって最大の山場となるだろう。

 

 

 

「ニュースパレード」は「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」内、平日午後5時~5時15分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

また「ニュースパレード」はPodcastでも配信しています。

ニュースパレードPodcast

 

そしてGoogleスマートスピーカー (#GoogleHome#GoogleNest )や、 androidスマホから聴けるようになりました。

「ニュースパレード聴かせて」と話し掛けてみてください。

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