
茨城県政に民主主義は「ない」 県知事と同窓のジャーナリストが感じたワケとは?
お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30)。 9月8日の放送は、地平社から発売中の『ルポ イバラキ: 民主主義が消えていく』の著者であるジャーナリストの小林美希氏を招いて本の内容について話を伺った。
大竹「今度のご本は『ルポ イバラキ: 民主主義が消えていく』。きのう知事選がありましたね。3人立候補なさって、現知事が」
小林「3回目の当選を果たしました」
大竹「あとの2人も16万票ずつぐらい取ったらしいですけども、知事が44万票取った」
小林「前回よりは20万票減らしたということで、圧勝と紹介されているものの、そうじゃないんじゃないかなと思ってます」
大竹「(笑)でも、なぜこのご本をお書きになったんですか?」
小林「本当の最初のきっかけは、県知事と私は同じ高校の出身で同窓生なんですが、水戸一高とか水戸二高とか、ナンバースクールがたくさんあって、その名称を変えると言い出したんですね。母校の名前を変えると」
大竹「学校の名前を? なんで?」
小林「分かんないですよ。ちょっと意味が分かんない。(笑)理由はいろいろつけられるんですけれども、ちょっと思いつきのようなことを次々としていて、母校の名前を変えるのひどいねっていう話を出版社の方としていた時に、いろんなことがワンマン政治で起こってるんじゃないかと。高校の名前以外に。調べていくと、やっぱり急にジンベイザメを茨城に呼ぼうとか、パンダを呼ぼうとか、偕楽園を有料化するとか、いろんなことを次々に始めて、これ、ちょっと待ってよと。多くの人が疑問にもつことも次々とやっていて、こういったワンマン県政というのが保守王国の茨城で、全国で、あるんじゃないかということで、このルポをはじめました」
大竹「どんどん調べていくと、茨城県政は、もう県政という民主的なものじゃないんじゃないかと。この人の名前は大井川さんとおっしゃるんですね。「大井川帝国」と例えられるほどのワンマンぶりがどんどん分かってきたと。どんなことでしょう」
小林「言ったことを全て県庁職員が忖度していろいろ動いていくので、スピード感を持って行われていくんですけれども、死にそうな人を助けるのはスピード感持ってやってほしい事でもあるんですが、そういうものじゃなくて、例えば先ほどのパンダを呼びたいとか、公的な施設を高級化したいとか。高級グランピングとか、バーベキューをやる施設にしてお金を落としてもらうとか、自然豊かなものを守ろうという気持ちがないんですね。そういった市民の生活や憩いの場もなくしていって、お金儲けの手段にしているんですとか。大企業優遇、外資系優遇。外資系企業がうちの県に来てくれたら補助金を出しますよ、ということをするんですけど、従業員がいなくてもいいんですよね。そういったことが数々あって、このワンマンぶりが、みんなで決めたものではない政治で、民主主義が消えるというより「ないな」というような印象ですね」
大竹「地方の県知事っていうと、やっぱり知事の持つ権限っていうのは…」
小林「大きいですね。ある意味、殿様になってますから知事の言うことは絶対。やっぱりまかり通ってしまって、人事権がありますので気に入らなければ飛ばせば済むわけです。それが怖いんですね。みんな、自分の生活がありますので。だから忖度せざるを得ない。まあ、これは一般的にも言えることですが、そういったことが茨城でも多々あるんじゃないかということですね」
大竹「茨城県は自民党と公明党がとっても強いと」
小林「保守王国で、国会議員は少し変わってきたんですけれども、県会議員を見ると4分の3が自民、公明になっているので、もう…」
大竹「議会を通すのも」
小林「はい、何の苦労もなく通って」
大竹「4分の3いりゃあ、やりますといえば、はいってことになっちゃう。そんな中で、県知事によるパワハラもすごいということがわかってきた」
小林「知事自身は「死ね」という言葉を否定してるんですが、「ばか」「死ね」「出ていけ」等、よく言われていると。いろんなところから情報が入って、「死ね」は本人が否定されてますが、「ばか」とか「出ていけ」は言っていると認めていますね」
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