
自民党総裁選挙、各候補の経済対策。「誰がなっても同じ」ではなさそう
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時30分~17時、火~金曜日15時30分~17時35分)、9月24日の放送に経済評論家の佐藤治彦が出演。自民党総裁選挙における、各候補の経済対策について解説した。
長野智子「自民党総裁選、それぞれの経済政策を見ていきたいんですけど。どうですか、まず各候補の意見を聞いて」
佐藤治彦「まず皆さんに申し上げたいのは、今回の自民党総裁選、経済対策に関しても5人の候補は独自色をできるだけ出さないような発言をしている、ということ。つまり、まずは決選投票に残るために党内に敵をつくりたくない、と。ただじっくり聞いてみるとちょこっと違う、というのもわかっていて。よく『誰がなってもそんなに変わらない』と言われますが、そうは思いません。この5人の誰になるかによって、相当、政治も経済も変わるんじゃないか、とみています」
長野「それ具体的に聞きたいですね!」
佐藤「まずガソリンの暫定税率の廃止。これに関しては5人全員が言っている。だけどその財源はどうするんですか、となると皆さん、踏み込んでいないんですね。そして所得税の基礎控除の引き上げ。去年の選挙、今年の夏の選挙で躍進した政党が言う『手取りを増やす』ということに関わる問題です。これに関していえば茂木さん、高市さん、小泉さんが非常に強く言われています」
長野「はい」
佐藤「賃金のことに関して、茂木さん、林さん、小泉さんで、3人とも結局は同じこと言っている、とされますけど。タイムスパンや目標の置き方が違うんです。林さんは実質賃金を1%上げで定着。小泉さんは2030年度までに平均賃金を100万円上げよう。茂木さんだと3年後に平均年収が300万超えるようにしましょう、と。林さんは1%しか上げないの、と思われるかもしれませんが、実質賃金1%上げるということは、物価が1年間3%4%上がるなら、それプラス1%ですから賃金は毎年4%5%上げましょう。という言い方です」
長野「はい」
佐藤「賃金を上げる、ということに関して石破路線をいちばん引き継いでいるのは林さんかな、とみています」
長野「財源のことをあまり言わない、という話です。各政策を見ていても財政出動と財政規律とで分かれていますね。これはどうご覧になっていますか?」
佐藤「高市さんは積極財政派、時には国債の発行をしてでも、というふうに言っています。茂木さん、小林さん、林さんに関しては、財政の問題は大切だ、という言い方です。小泉さんはボヤッとして、高市さんに少し寄ったかな、と」
長野「もともとそうでしたっけ?」
佐藤「小泉さんは結局、選択的夫婦別姓のことにしても、党内でまとまっていませんから、と去年言っていたことを引っ込めたじゃないですか。とにかく私を総理にしてください、なってから周りの方の意見を聞いてまとめます、と。そういう感じなんですよね」
長野「はっきり言ってほしいですよね」
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