「それでいいのか?」武田砂鉄とドイツ人翻訳家 新番組でトランプ関税に意見

「それでいいのか?」武田砂鉄とドイツ人翻訳家 新番組でトランプ関税に意見

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フリーライターの武田砂鉄が生放送でお送りする朝のラジオ番組、『武田砂鉄ラジオマガジン』。放送初日となる9月29日は、月曜レギュラーでドイツ出身の翻訳家・エッセイストのマライ・メントラインさんとトランプ関税についてトークを繰り広げた。

マライ「今日、取り上げるのはトランプ関税問題です。先週の金曜日、10月から医薬品の関税を100%に引き上げるというニュースが急に入ってきました」

武田「なんか、トランプ関税はひとまず落ち着いたのかなと思っていたら、また大きなものをブチかましてきた、という感じですよね」

マライ「確かに、半導体や医薬品に関しては「また考えます」という発言はあったんですけど、急にトランプ大統領が自分のSNSで「100%ですからね、皆さんよろしく」って一言ポストしただけで、世界がザワつきました。
トランプ大統領が「医薬品は100%」って言ったら、それぞれの国にはどんな影響あるのか? 例えば、日本からアメリカへの過去1年間の医薬品輸出額は4000億円余りで、アメリカへの輸出額全体の1.9%。一方、私の故郷、ドイツはどうだったかっていうと大打撃だったんですよ。そもそも、ドイツが輸出している医薬品の4分の1がアメリカ向けなんですよ。金額でいうと4.7兆円」

武田「兆? そうとうな額ですよね」

マライ「そうなんですよ、次元が違う。で、金曜日の時点でいろんなニュースが出ました。例えば赤澤経済再生担当大臣は「重要な分野の半導体と医薬品についてわが国はEUなどに劣後しないとされ、そういう意味で『最恵国待遇』を確保している」という発言をしました。要するに、EUが100%の関税になるんだったら日本も100%になって仕方がないという。ある意味、同じだからいいんじゃないの、みたいなそういう発言があって、ちょっと私はびっくりしたんですね。それでいいのかと」

武田「日本から輸出する医薬品でアメリカ向けは1.9%だから。まあ、ある程度のパーセンテージではあるけれど致し方ないっていう考えが滲んでるんじゃないかということですかね」

マライ「かもしれませんね。あるいは、みんなと一緒だったらセーフかなって。赤信号、みんなで渡れば怖くない的な現象がそこにあるのかな、という気もしてたんですよね」

武田「常にトランプを刺激しないように様子見をする期間があるということに我々は慣れすぎていて、だからこそ、彼の一つの投稿が世の中を混乱させることになってるわけですけど、このちょっとフワッとした感じが現状だということなんですね」

マライ「そうなんです。他の大臣も「これから調べる」とか「ノーコメントです」とか、金曜日の時点では、やっぱり急すぎる展開ということで、みんな反応できてなかったんですね。ところが、なんと、すぐその後にこんなニュースが入ってきました。EUは夏にアメリカと関税は基本的に全部15%にしますという合意をとっていて、実は医薬品もそれに値するっていうんですね。その後、実際にホワイトハウスからそれは正しいですっていう連絡が来て、結局100%ではなくて15%で大丈夫だったっていうんです。じゃあ、この騒ぎは何だったのか」

武田「どういうことなんですか? 「100で行くぞ」って言って、「いやいや、15って言ってなかった?」「ああ、15ですよ」って、その100はどこにかかるってことなんですかね?」

マライ「それ以外なんですよね。日本はどうなのかなと思って調べたら、結局、日本もドイツやEUと同じで結局15%でOKだったんですよ。でも気になるのは、この“雑さ”なんですよ…」

マライさんが気になる“雑さ”とはどういうことなのか? トークの続きはradikoのタイムフリー機能でお聞きください。

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