難病の子たちの夢を叶えて笑顔に。「かなえびと」大野寿子が遺したもの

難病の子たちの夢を叶えて笑顔に。「かなえびと」大野寿子が遺したもの

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ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、10月1日の放送に毎日新聞論説委員の小倉孝保が出演した。9月に新刊『かなえびと 大野寿子が余命 1カ月に懸けた夢』を発売した小倉が、「メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン」初代事務局長を務めた大野寿子の活動を語った。

鈴木敏夫(文化放送解説委員)「小倉さんが新刊本を出しました。去年8月15日の放送でお話を伺った、大野寿子さんという、『メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン』初代事務局長のお話なんですね」

長野智子「あのとき大野さんはご存命でしたね(24年8月22日に死去)」

鈴木「がんと闘いながら、絶版になっていた、大野さんがお書きになった本『メイク・ア・ウィッシュ 夢の実現が人生を変えた』を、自分が生きているうちに無料配布しよう、と。『最期の大野プロジェクト』として、自費で。伺ったときは数百部という話でしたが、どんどん……」

小倉孝保「もともと500部から始まったんです。注文がどんどん入りまして。結局8月22日の午後3時に発送を終えた。すべての量は4000部。大野さんが自費で刷り直して、発送もすべて大野さん自分で行なった。それを、子供の夢を叶えたい、と言って大野さんに助けられた親御さん、メイク・ア・ウィッシュのボランティアの人たちが集まってきて最後の最後に大野さんの夢を叶えよう、と助けた。そういう話でした」

鈴木「『週刊文春』のドキュメント連載を小倉さんが続け、そちらを大幅に修正、加筆して完成したのが『かなえびと 大野寿子が余命 1カ月に懸けた夢』という本です(発売中)」

長野「私も読んで、大野寿子さんについて多くの人に知ってほしいなと改めて思いました。小倉さん、メイク・ア・ウィッシュの活動について教えていただけますか?」

小倉「メイク・ア・ウィッシュはもともとアメリカでできた団体で。1980年に、ある男の子が白血病になる。命が短い、というとき、その子の夢を叶えよう、と町の皆が集まるんです。夢は『警察官になりたかったんだ』と。状況が悪い、亡くなるのはわかっている。でも最後に夢を叶えようよ、となって警察官、町の人が集まってきて、警察のユニフォームは着せるわ、白バイに乗せるわ、駐車違反のパトロールを一緒にするわ、ヘリコプターに乗せるわ。彼は亡くなっていくけれど、こういう活動って残したい、となったんですね」

長野「その子が素敵な笑顔になって、ね」

小倉「いい思い出で亡くなりましたから。こういう活動を残したいね、といって1981年にアメリカで始まって、世界に広がって、日本には1992年、沖縄にできた。東京に事務所が移ったのは94年なんです。そのときこの大野寿子さんが事務局に入って、4年後に初代事務局長になる。難病で苦しむ日本の子供たち、夢を叶えよう、夢を見たら笑顔になるよ、笑顔になったら周りの人も笑顔にするよ、と活動を続けていった」

長野「はい」

小倉「直接、間接を問わず、夢を叶えるために彼女が奔走した子供たちは3000人を超えると言われます」

長野「難病の子供たちの夢を叶えてきた、ということですね」

小倉「もちろん途中で叶えられなかったケースもありますけど」

このあとは小倉が、特に印象的だったという、難病にかかりながらメイク・ア・ウィッシュのプロジェクトで笑顔になったという女の子や、その母親のエピソードなどを語った。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。

「長野智子アップデート」は毎週月曜午後3時30分~5時、火曜~金曜午後3時30分~5時35分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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