
高市早苗新総裁の誕生、小泉進次郎氏の失速。自民党総裁選挙を受けて政権はどうなる
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、10月6日の放送に政治ジャーナリストの角谷浩一が出演。自民党総裁選挙の結果について、また高市早苗新総裁が就任した自民党の今後について解説した。
長野智子「(総裁選で)小泉進次郎さんが失速した、というのはどうご覧になっていますか?」
角谷浩一「陣営の失敗、というのが大きいと思います。特に週刊誌に2週連続で書かれて、それが大きなニュースになったこと。ネットを使った『ステマ』、そういうやり方を陣営にいた元デジタル担当大臣が指揮していた、ということまでわかってしまうと『そういうのをコントロールして規制する役所じゃなかったの?』と。結局、自民党総裁選というのはお金だけじゃなくて、相変わらずギリギリのことをやっていたんだな、とわかった」
長野「そうですねえ」
角谷「党員の問題が次の週、出ましたけど、小泉さん自身が神奈川県連会長だということに大きな問題があって。それをよくわかっていなかった、格好悪いことになりましたね。だけどいちばん大きいのは地方票が伸びなかったこと。最大の理由は農水大臣での、コメ不足問題についての農家やJAなどへの持論を含めた考え方に、なかなか理解が得られていない。そこが地方票の伸びなかった理由かな、と大筋でいえそうです」
長野「すると高市さんが総理大臣になるかはまだわかりませんが、石破さんや小泉さんの進めようとしていた改革はもう頓挫の向きが強いんですか?」
角谷「5候補はどこまで解党的出直しに理解があったかというと、いちばん口で言っていたのは小泉さんでしたが何か方法があったとは思えない。政治とカネや旧統一問題で名前が出た議員たちを高市さんは復権させるでしょうけど、それがどのようなハレーションを生むか、ということは考えざるを得ない、と思います。明日、党三役が出ます。場合によっては選対委員長を含めて四役となるかもしれません。ここからひとつ、石破さんを引き継ぐ高市内閣の党人事、体制がどうなるか、ということが見えてきます」
長野「どんな感じになりそうですか?」
角谷「既に名前が出ているところで鈴木俊一総務会長のスライドといわれています。小泉さん推しだった森山幹事長の名前がどこからも出なくなってしまった」
長野「ええ……」
角谷「これも今年の参議院選挙の本来の敗因だった、と党内で思われている。石破おろしが起きたけど、じつは森山さんに対しての批判が党内に強くあって。高市さんが選ばれた理由は、皆さんもよくご存じのように、最終的に麻生さんが決めた、と。決めたというと簡単そうに聞こえますけど」
長野「はい」
角谷「派閥を解消したのに麻生派だけは残していて、これがまとまって、1回目はこっちに入れなさい、2回目は高市さんに入れなさい、という指示がキレイにできた。ではどうして麻生さんが高市さんにしようと決めたのか」
長野「はい」
角谷「いろいろ聴いていると、人事でかなり踏み込んだ要求があったのではないだろうか、と。麻生さんのおっしゃることならなんでもいい、というトーンで高市さんは臨んだことが、麻生さんの高市さん支持の決定打になったのかもしれません」
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