
中島岳志「高市さんと国民民主党は“水と油”」
自民党の第29代総裁に選出された高市早苗氏は国民民主党との連立を視野に入れていると報じられている。10月7日の「武田砂鉄ラジオマガジン(文化放送)」では、東京科学大学教授の中島岳志が、この問題について語った。
中島「麻生さんが副総裁、鈴木俊一さんが幹事長、二人とも財務大臣の経験者ということで財務省と非常に近い方が党の中核に座ります。一方で高市さんは国民民主党との連立に向けて裏で協議をしていると報じられていますが、国民民主党は減税を掲げていて財務省とは正面からぶつかるような考え方です。高市さんも従来、減税や積極財政と言ってきました。高市さんは今回の総裁選で麻生さんに助けられた形で総裁になったので、自分自身の一番重要な政策が遂行できるかの岐路に立っていると思われます。減税を推進するという考え方については同じ方向を向いているのですが、基本的に国民民主党の政策と高市さんが掲げているものは基本的には真逆なはずです。例えば選択的夫婦別姓の問題とか、LGBTQの人たちの婚姻の問題とかは国民民主党はリベラルなスタンスをとっています。ところが高市さんは強い力を持っている人間が価値観の問題に介入するという考え方です。日本人なら夫婦は同姓であるべきだなど『べき論』で価値に介入する、それが高市さんは強いタイプ。ですので価値観の問題では相容れないはずです。また国民民主党は民主党にいた人たちですから再配分というのを重視しています。セーフティーネットを分厚くしていこうという考え方です。一方で高市さんは自己責任論が非常に強い人なんですよ。過去には『さもしい顔をして貰えるものは貰おうとか、弱者のふりをして少しでも得よう。そんな国民ばかりになったら日本は滅びますよ』こんな発言をしています。国民民主党と高市さんは“水と油”だと思うんですよね」
番組では、この他にも中島岳志が高市早苗氏について語っています。もっと知りたいという方はradikoのタイムフリー機能でお楽しみ下さい。
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