
野党3党、総理指名一本化へ党首会談。立憲・国民の政策すり合わせが焦点
10月15日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、総理大臣指名選挙での野党候補の一本化に向け、立憲民主党ら3党による党首会談が開かれるというニュースについて意見を交わした。
森永氏「政策が一致していない党が玉木さんにラブコールを送るのは、ある意味、若干『嫌がらせ』ぐらいな気持ちがあるように思う」
寺島尚正アナ「総理大臣指名選挙での野党候補の一本化に向け、立憲民主党と日本維新の会、国民民主党の3党による党首会談が、今日行われる方向となりました。国民民主党の玉木代表を有力な選択肢とする立憲民主党は、安全保障やエネルギーなど国民民主党と隔たりがある基本政策での修正にも応じる構えで、両党がどこまで歩み寄れるかが焦点です。国民民主の玉木代表は昨日、『政権を共にするのであれば基本政策の一致が不可欠だ』と記者会見で強調しました。立憲民主が意見部分の廃止を訴える安全保障関連法や、原発ゼロを掲げるエネルギー政策を挙げ、『一致させておかないと、総理に指名されても政権がガタガタする』と語りました。そもそも立憲民主党と国民民主党両党の合流協議が5年前に不調に終わったのは玉木代表や国民民主の支持母体である産業別労働組合が立憲民主の綱領『原発ゼロ社会の実現』に反発したためでした。玉木代表安全保障政策についても『国民民主は現実的に改めた。立憲民主党は民主党からずっと引きずったままだ』と批判しています。国民民主と立憲民主、これ、政策をすり合わせることが可能なのかどうかですが、森永さんどうなんでしょうね?」
森永康平「さすがにこれは難しいんじゃないですかね? だから『立民側も、何がしたいの?』っていう話だと思うんですよね。高市さんには入れたくないと。ただ野党として一本化すべきだっていう判断から玉木さんって話で。それは玉木さん立場からすればですよ、仮に野党側が一本化するという形で玉木さんが選ばれましたってなって『選ばれた以上は政権運営しなきゃいけませんね』ってなった時にですね、自分を推してくれた自分たちより議席の多い政党が『名前は書いたけど政策は全然俺たち違うよな』ってやられてしまうと何もできないわけじゃないですか。そういう意味では玉木さんがおっしゃる通りで『根本的な政策の部分で一致できるんだったらまだいいですけど、できませんよね?』と。っていうのはすごく当たり前な反応なんじゃないかなという風に感じますよね?」
寺島「結構報道とか見てると、立憲民主党の野田代表がものすごく前向きというかね、『もう玉木代表でいいから行きましょうよ』みたいな。でもそこ、ゴールじゃないですもんね」
森永「そうなんですね。玉木さんはそこはしっかりと分かってらっしゃると思っていて、例えば『総理になりたいだけです』ということだったら別に『そんなことどうでもいいから俺の名前書いてくれ』と言うと思うんです。ただ別に当たり前ですけど、そんな肩書きだけが一瞬欲しいからってわけではなくて、やはり仮に自分がその座についた場合はしっかりと政策をやりたいっていうのが当たり前だと思うので、そうなってきたら自分と政策の考え方が違うところに名前書いてもらって総理の座につけてもらったとしても『本末転倒でしょ?』っていう話ですから」
寺島「はい」
森永「ここはやっぱりどれだけ立憲側がラブコールを送ったとしても『いやいやいや(笑)』っていう態度になっちゃうと思うんですよね。ある意味『若干、玉木さんに対する嫌がらせぐらいな気持ちがあるのかな?』と思っちゃいますよね。例えば全然政治とか興味ない人が本当に玉木さんの発言だけを表面的に見てしまうとね、『なんだよ!』と。『俺は総理大臣になる、ぐらいの感じでいつもいるのに、いざなれるチャンスが来るとそうやって日和っちゃうのかよ』みたいに思うじゃないですか、何も知らない人が見ると。でもそれは別にそうじゃなくて、総理になる以上はちゃんと政策を進めたいんだから、基本政策が一致した人たちに推してもらわないと無理な話で、基本政策の一致がないまま『とりあえず名前だけ書きますから』みたいなね、名義貸し的なことやると本末転倒でしょっていうだけの話なので、だから『そこをどういうつもりで玉木さんにアピールしてるのかな?』って私自身も疑問だし、逆に立憲を支持してる方から見た時にも、その姿勢ってどうやって映ってるのかな? 『玉木さんが、なんかこう言ってるだけでやる気はないんだ』みたいな批判もSNSとかで見ますけど『本当にそういう風に思ってるんですか?』って、疑問に思いますよね」
寺島「だって政党っていうのは政策実現が目標ですよね。今回だってまあ『内閣ができました』って言ったらこれ、政策を運営しなきゃいけないわけで。森永さんご指摘の通り、ここが今消えちゃってる感じがするんですよね」
森永「そうですね。だから『政策の細かい部分でのズレがあるぐらいだったら、それはしょうがないのかな?』と。『逆に一緒になってから考えればいいよね』って話だと思うんですよ、本当にその先端の細かいズレぐらいだったら。ただ、その安全保障とかエネルギーとかも本当に玉木さんが基本政策とおっしゃってますけど、根本のところでズレちゃってると『これはさすがに『もうどうにもならんよね!』っていう。本当にこれで一致できるんですか?』っていうのを、多分この短い期間で投げかけあって……僕は短期間で立憲がガラッと変えてくるとはあんまり思ってないですけれども、そういう調整がこの数日で急ピッチで行われていくんだろうなと思いますね」
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