自民と維新の連立交渉。裏側にどんな駆け引きがあったのか

自民と維新の連立交渉。裏側にどんな駆け引きがあったのか

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ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、10月20日の放送に政治ジャーナリストの角谷浩一が出演。先週から可能性が急浮上してきた、自民党と日本維新の会の連立について解説した。

長野智子「自公政権から自維政権へ、ということで。大きな出来事ですよね」

角谷浩一「大きな出来事ですけど、思い出していただきたい。“維新は連立政権を組むのか、とよく聞かれますが、裏金問題に加え、2000万円を非公認議員の総支部に配る。裏切りだらけの自民党と一緒にやる、なんてありえません。日本維新の会は有言実行。透明な政治に戻すべく挑戦してまいります”。去年の衆議院議員選挙後のポスターです」

長野「これ馬場さんが言っていたんですね。わずか1年前」

角谷「急浮上どころか、どちらかというとウチは拒否します、という態度が強かったのに、なぜこんなことになったのか、と維新の支持者もビックリしたんです。自民党の大阪の人もビックリしたでしょうし。じゃあビックリするだけかというと、公明党を追い出すところからモノが始まっていたのでは、と見立てる人も自民党の中にいて。こういう状況になったら、というところで、いろいろな人がうごめいたと思います」

長野「はい」

角谷「たとえば立憲が玉木さん首班でもいいからと、立憲・国民・維新でまとまれば政権がつくれる、やろうよ、と言って。玉木さんは『総理になる覚悟はある』なんて言って。グズグズしている立憲や維新も全部まとめる、俺がやるからみんな一緒に、であれば覚悟ある人の発言だけど。どうもグズグズ言っていたら、横で『立憲と国民がまとまったら乗りますよ』と言っていた維新が、水面下で動いていてた、ということ。高市さんの仕掛けが大当たり、というだけじゃなくて、玉木つぶしは立憲の安住幹事長の仕掛けじゃないかな、と」

長野「えっ、そう……?」

角谷「両方に調子いいことを言って。もし自民党と組めば、これはもう攻撃する材料が、立憲にとって生まれるわけ。維新が行こうと国民が行こうと、そんなところに足を踏み入れたらダメに決まっているじゃん、ということを安住さんが考えていれば、向こうに行くなら行くで攻撃できる。行かないなら『総理にしてやるから、やればいい』、でも数は立憲が多いから総理以外は大半が立憲の閣僚に、となった可能性は高い」

長野「はい」

角谷「安住さんは『損して得取れ』をどっちでも行けるような絵を描いて、玉木でいいんじゃないの、と言ったかもしれない」

長野「もう本当に、ねえ」

角谷「裏側を言えというから言っているけど、裏側にはそういうことがね。政治って駆け引きだから。騙されたと言ってもどっちもそうだし。吉村さんも玉木さんも二股をかけていたんだから。かけて勝ったほうが維新なだけ。こうなればこうなる、というシミュレーションをいろいろな人がしていたと思う。自分の党にとっていいようになればいいだけ。立憲は政権を取りに行く力も、どうする力もなかった」

長野「はい」

角谷「中途半端な野党第1党だから。ごちゃごちゃ言っているやつを潰すしかない。だからこういう判断に舵を切ったのかも。じつは維新も危ないと思っていたから、こうなったほうが、というのも想定していたかもしれない。やはり国対委員長が長い安住さんはこういうことも思いつく。こうすればこうなる、のパズルの複雑さをよくわかっていたかな、という気はしますね」

「長野智子アップデート」は毎週月曜午後3時~5時、火曜~金曜午後3時~5時35分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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