数学者・秋山仁、80歳間近も「これからが人生」。その姿勢に大竹まことも感嘆の声

数学者・秋山仁、80歳間近も「これからが人生」。その姿勢に大竹まことも感嘆の声

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大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日11時30分~15時)、11月19日の放送に数学者の秋山仁が出演。10月に発売した著書『数学者に「終活」という解はない』に関連し、若者たちに伝えたいこと、今後の人生について語った。

大竹まこと「先生は清々しいというか、カネに負けないというか」

秋山仁「カネなんかいくら持っていても棺桶には持っていけないんだから(笑)。このトシ(79歳)ですから、次々とお友達の訃報が届く。やはりもう、人生、やりたいように思い切り、好きなことをやって生きたほうがいい、と」

大竹「いまの日本の若い人たちを見ていると……」

秋山「コスパとか考えすぎて節約、節約。合理的に生きる。全般的には正しいけれど、損することもある。人生、目の前で計算できることだけで効率的に生きるのはあまり良くない。むしろ見えないところにとても大切なことが隠れている。特に人との付き合いですね。昔の新入社員たちは、飲み会なんか当然行った」

大竹「イヤでも行きましたね」

秋山「いまは遠慮します、という人が多い。ある程度はわかるけど、そればかりだと出会いが少なくなってしまうかもしれない。最初、イヤなヤツだったとしても付き合っていると人生を変える重大なことをしてくれることもあるんですよ」

大竹「御本(『数学者に「終活」という解はない』)の中で先生は三角形の理論のことをおっしゃっています。私たちは三角形の二辺の和は一辺よりも長い、と教わった。でも先生はどの三角形も同じになるのか、と何十枚にもわたる三角形を集めて、調べてみたと」

秋山「私が特に申し上げたいことは、身近なところに不思議なことがいっぱい潜んでいるんだ、と。ところがトシを重ねると、だんだんその不思議がどうでもよくなる、不思議だと思わなくなる。そうなると新鮮さが失われる。生きている限りは、いろいろな感受性を富ませて様々なことに敏感になって。あの星空は、この昆虫は……。昔はそういうことに心、ときめかせていたでしょう」

大竹「はい」

秋山「その心を80になっても90になっても持ち続けるべきであって。私はこれからが人生だと思っています」

大竹「80歳からが!」

秋山「いままではどちらかというとイヤなこともやらなければいけなかった。社会的な責任を果たさなければいけない、ということもあった。これからはかなりフリーになるから」

大竹「解放されたと。癌にもなっていますよね」

秋山「2回なりました。10時間ぐらい手術して大変でした。だけどやっぱり心ですよ。気持ちが大事です。やるぞ、と思うこと。80になってやりたいことあるのか、と言われそうだけど、昔できなくて、ほうっていることっていっぱいある。ギターうまくなりたかったけどダメだった、アコーディオンがダメだった、絵画、彫刻、詩、文筆活動にしても。昔やりたかった映画出演、演劇も」

大竹「はい」

秋山「いまから何言っているんだ、と言われるかもしれないけど、そういうことをいっぱいやりたい」

大竹「うわあ、すごい。とても希望の持てるお話です」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午前11時30分~午後3時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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