田中泯「他の芸能と違って踊りは人の名前が残っていない」
映画「国宝」などでも存在感を見せたダンサーの田中泯。11月25日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、“踊り”について語った。
大竹「大変失礼ですが、ずいぶんとお年を召してから世間から注目されるようになったと感じるんですが、ご本人はどう思っていらっしゃるんですか?」
田中「長いこと生きてますよね。若い頃、50歳くらいまでは年の3分の2くらいは外国にいたんです。ヨーロッパに行ったり、アメリカに行ったり、ぐるぐる回って踊っていたものですから、日本にいた時間で計算すると、まだ60代になったかならないかくらいの感じですね」
小島「田中さんは終戦の年にお生まれになりました」
大竹「80歳。終戦の年にお生まれになったことでも注目されていますよね?」
田中「そうですね、ちょうど80年ということで。自分で選んで生まれてきたわけじゃないんだけれども、本当にいい時に産んでいただいたなと思っています。得したなと思っています。生まれたのは東京大空襲の日ですから。親からそのことを聞かされて、そこからですね世界はどうなっているんだと興味を持ち始めたのは。ずっと戦争だらけじゃないですか。人間の選んだ世界、作ってきた社会に対する関心は子どもの時からありました」
大竹「そういうことを感じながらも田中泯さんは“踊り”の道に進みました」
田中「踊りをやりたいと思い始めて、踊りの歴史、いったいいつから踊りが生まれたのか、なぜ必要だったのか、必要だからずっと続いているわけです。他の芸能と違って踊りは人の名前があまり残っていないんですよ。残り始めたのは江戸時代くらいからです。それまでは有名な人はウズメノミコトくらいで、それ以降いないんですよ。それは世界共通です。踊りは体ひとつで他に何も使いません」
大竹「言葉も使わないです」
田中「それが映画『国宝』のテーマにもなった歌舞伎では初めてというくらいに言葉と踊りがくっついて日本語の美しい曲に合わせて踊りが発展した。世界の踊りの歴史の中では例外的なものなんです」
この他にも番組では田中泯が踊りについて語っています。もっと聴きたいという方はradikoのタイムフリー機能でお聴き下さい。
「大竹まことゴールデンラジオ」は平日午前11時30分~午後3時00分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。
関連記事
この記事の番組情報



