官邸幹部の核を保有すべきというオフレコ発言を各紙が報道したことについて小島慶子「報道は当然のこと」
12月23日(火)の大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)は、日刊スポーツの『【政界地獄耳】日本はオフレコ後進国か リークでメディアを誘導し「筋だて」作り横行』というコラムを紹介した。
番組で紹介した日刊スポーツのコラム記事は次のように述べている。
官邸幹部の「核を持つべきだと思っている」発言はオフレコ(オフ・ザ・レコード)の懇談の場での発言だが、共同通信や朝日新聞が報道し、他社も追随した。これに元デジタル相・河野太郎がXで「そもそもオフレコの場での発言を、相手の了解も取らずに報道する姿勢が大きな問題で、次からはそうしたメディアがオフレコの場から排除されてもしかたがないのでは」と記した。
日本新聞協会ホームページには96年に「オフレコはニュースソース(取材源)側と取材記者側が相互に確認し、納得したうえで外部に漏らさないことなど、一定の条件のもとに情報の提供を受ける取材方法」とある。しかし欧米では「オフレコ」の概念がより細かく分かれて運用され、欧米でも原則オフレコは「書かない」ことで、米AP通信は「オフレコ」は出版に使えないと明確に定義し、事前にルールをはっきりさせるべきとしている。米ワシントン・ポスト紙も伝統的定義では「オフレコ」は公表にも追加取材にも使えない一方、用語を誤用する情報源が多いので注意し、条件をきちんと交渉せよ、としている。しかし欧米の現場では内容は報道可、ただし名前や特定情報は出さない。APも条件付きで公表可、無署名で使用可と区別している。河野も引いた英国王立国際問題研究所(チャタムハウス)ルールは「情報は使ってよい(ただし誰が言ったかは言うな)」である。
もう1つの問題は日本の「取材」なるものが政治部も社会部、ことに警察や検察取材は意図的な当局のリークを「取材」と称して特ダネにしていることだ。リークによってメディアを誘導し「筋だて」を作っていく手法が横行している。オフレコ、バックグラウンドブリーフの定義を持たないなら紳士協定にもならない。
以上が番組で紹介した記事の内容である。
この記事を受けてお笑い芸人の大竹まことは、オフレコと言いつつも各紙が報道して世に出ているということは、観測気球、つまり(世論の)アドバルーン的な意味があるのではないかと私は思ったと発言した。
フリーライタの武田砂鉄氏は、今回、核兵器を容認するような人物が安全保障について高市首相にアドバイスをするということを情報として各紙が世に出すということは、ことの重大さを分かっているからこそだと話した。
番組パートナーの小島慶子は、今回の各紙の報道は当然のことだと主張する。それは、メディアの本来の役割は権力の監視であり、では何のために権力を監視するのかというと、権力は暴走すると人の命を蔑ろにするからである。実際に、過去の戦争もそうであり、その他にも様々な人権が蹂躙されてきたので、それを許さないためにメディアが権力を監視するというのが大原則である、と力説した。
「大竹まことゴールデンラジオ」は平日午後11時30分~3時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。
関連記事
この記事の番組情報



