勅使川原真衣が今年『勉強させてもらったなあ』と感じた3つのこと。

勅使川原真衣が今年『勉強させてもらったなあ』と感じた3つのこと。

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フリーライターの武田砂鉄が生放送でお送りする朝の生ワイド「武田砂鉄ラジオマガジン」(文化放送)。12月31日(水)8時台のコーナー「ラジマガコラム」では、水曜前半レギュラーの組織開発コンサルタント・勅使川原真衣が今年を振り返り、「特に勉強させてもらった3つのこと」などについて語った。

勅使川原真衣「今年もいろいろありました。お疲れ様でした、ありがとうございました!」

武田砂鉄「ありがとうございました。さようなら(笑)」

勅使川原「まだここからなんですけどね(笑)。
今日は、『今年私が勉強させてもらったなあ』と思うようなことを3つ程、お話ししたいと思います」

武田「三枚おろしですね」

勅使川原「おろさせていただきましたよ、ホップステップジャンプでいきたいと思います。無いですか? こういうこと。『このたてつけ、何だ?』とかね、『何で今それ言うんですか?』とか。
その最初の1の違和感の話ね、これつまり、引っ掛かりとかモヤモヤ、これ誰でもしばしばあるかなと思います。これって何かというと、自分と相手との価値観がずれてるなっていうのが分かる時のサインなんですよね。
なんだけど、往々にしてやりがちなのは、そこを確かめずに勘ぐってみたり、察しようとしてみたり、いろいろするんだけども、相手は何とも思ってなかったりもして、結構一人相撲に疲れませんか?……無いか」

武田「ありますよ。でもその割と違和感を大事にしますけどね」

勅使川原「さすがです! ちょっと言われちゃったな。そうなんですよ。『スルーしてるんです私、違和感を』っておっしゃる方もいるんだけど、『実はスルーできてないんじゃないかな?』と思ってるんですね。
自分と相手が大事にしてるものがずれてるって、そう簡単に本来は流せないと思いますし、流さない方がいいんじゃないかなっていうことを、今年学ばせてもらいました。
と言いつつも『若い頃はなんか自分の変だな~』とかね、『イヤだったな~アレ』とか、自分で自分の言い分を聞けました?」

武田「どうでしょうね? なかなか聞けないですよね」

勅使川原「なかなか聞けなかったんです。で、流したつもりになった結果何が起きたかというと、最初は些細だったズレが決定的なものになるまで待つとか、事態が悪化するまで待ってるも同然なことがちょくちょくあったように思います。
なので今年の学びは1つ目として『ズレが行くところまで行く前に、議論のテーブルにさらっと出す』と。つまり今後建設的に付き合っていきたい相手ならば、折を見て軽く切り出す。
よく使うんですけど『すみません、ちょっとさっきの解せなかったんですけど』とか『何々っていう風に私には聞こえてしまったんですけど、その理解で合ってますか?』とか。やりません?」

武田「どうですか? このラジオやっててそういう違和感を覚えることありますか?」

勅使川原「そうですね、ありますよ。まあ来年は砂鉄さんと『1on1(ワンオンワン)』しないといけないなって(笑)」

武田「1on1……何でしたっけ? 面接みたいなやつね。1on1面談。『最近どうですか、あなた?』みたいなこと言われるやつですね」

勅使川原「『あ、髪切った?』とかじゃない話ですね(笑)。ただね、この話、注釈があると思ってます。というのは私、砂鉄さんと1on1はしたいなと思ったけど、なんか無駄に火力の強い人っているじゃないですか。
私は『沸点が低い人』って呼んでるんですけど、なんかいきなり怒り出しちゃうとかね、許容範囲が割と狭い人の場合は無理に対話する必要ないと思ってます。
大事なものがずれて、ないがしろにされるっていうのは、これレヴィナス研究の人とかね、阪大の村上康彦さんとかが言うところの『傷つき』ってやつなんですよ。だから些末な話じゃないんですよね。
なのでご自分のダメージを考えて、そのまま距離を取るのも一案だと思います。
何でもかんでも対峙する必要はないのかなと。特に昨今ちょっと話題ずれるんですけども、対話ってブームじゃないですか」

武田「キーワードとしてね。いろんなニュースなりいろんな場面で出てくる言葉ですよね」

勅使川原「『対話的に』とかね、『対話を通じて』って言うんですけど、これね、大前提対話って難しいんですよ。
ちゃんと前提を整えない対話は、個人を痛めます。
難しいってみんな分かってるから、権力勾配をなるべく無くした上でやっと成立するのが本来の対話なんですが、今どうです? なんかこう上司と部下、政府と国民とかね、明らかに情報格差とか、発言権の勾配があるのに、あたかも『そんなもの飛び越えて、活発な議論しましょうよ』みたいな、『対話的』って言って逃げてみたり、言いたいことがあるならあとは言語化……」

武田「言語化ね。最近のキーワードでありますね」

勅使川原「『言語化しろ圧』が強いなと思うんですけど。言語化ハラスメントがそろそろ来るんじゃないかなと思って、ちょっと懸念してるんですよね。
なので少し話は逸れましたけども『自分が抱いた違和感。これなかったことにしなくていいのかな?』って思った1年でした。
人生戦略とは言わないまでも、捉えようによっては『違和感』は皆さんの武器になるかなと思います」

この後も、勅使川原真衣さんの今年の振り返りと、リスナーにも今後の糧にして欲しい提言が続きます。気になる方はradikoのタイムフリーでご確認ください。

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