大東文化大学 赤星主将「後輩たちの未来につなぐフィニッシュテープに」【102回箱根駅伝】

大東文化大学 赤星主将「後輩たちの未来につなぐフィニッシュテープに」【102回箱根駅伝】

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11月30日、大東文化大学のキャプテン、赤星龍舞は泣いていた。

インフルエンザに罹患したため当初出場予定だった上尾シティハーフマラソンを回避、小江戸川越ハーフマラソンに出場した赤星は自己ベストを更新する1時間4分5秒で14着。

ただ、涙の理由は喜びではなく、これ以上ない悔しさだった。

後日、赤星はこう振り返ってくれた。「(小江戸川越ハーフは箱根駅伝の)エントリー前、最後の試合。キャプテンである自分で締めくくるという形だった。東洋さん、國學院さんが出ていたので、そこに勝つ、また勝たないにしろ、どこまで食らいつけるかということがチームにとって勢いになると思っていたので、本当にそこに賭けていた。自己ベストなんて正直どうでもよかった。チームに勢いをもたらすキャプテンとしての走りをしたかった。でも、それがそれができなかった」

大東文化大学の4年生でチームの未来を想わない選手はいない。
真名子圭監督は「今年は赤星キャプテンを筆頭に『歴史への礎~あの場所でやり返す』というスローガンのもと、下級生たちをまとめて、本当にいいチームを作ってきてくれました。いろいろと葛藤のあった学年だと思います。その中で、4年生の選手からマネージャーまで全てが、諦めずチームのためを思い、自分たちの今を犠牲にしてでも後輩たちの未来に向けてチーム作りをしてきてくれました」と話している。

今回エントリーされた4年生はキャプテンの赤星、入濵輝大、照井海翔、戸田優真の4人。4人ともリザーブに名を連ねている。大東文化大学の4年生のうちただ一人、三大駅伝の出場経験がある入濵は「1年生の時から同期と駅伝で襷をつなぎたいと思っていた。今回、襷を直接つなげるかどうかは分からないが、気持ちの部分では同じところを向いて一緒にやっていると思う。もし同期と襷をつなぐ機会が訪れたら、楽しんで走りたい」と話す。

大東文化大学の4年生は最後のチャンスで同期リレーを実現させることができるか。
そして、後輩たちのためにシード権を残すことができるのか。

希望区間は10区という赤星に今大会の目標を訊くと、清々しい表情でこう答えた。
「どんな順位で来ようとシード権を自分が取って、自分のフィニッシュが終わりではなくて、後輩たちの未来につなぐフィニッシュテープになればなと思っています」

たとえ、この箱根駅伝で目標のシード権に届かなかったとしても大東文化大学4年生の想いは後輩につながる試合になるはずだ。

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