中島岳志「政治は右派、左派で見ないほうがいい」
高市総理は衆議院選挙を1月27日に公示し、2月8日に投開票を行うと表明した。1月20日の「武田砂鉄ラジオマガジン(文化放送)」では、東京科学大学教授の中島岳志が政治を見る時の座標軸について語った。
中島「政治を見る時は右、左ではなく、別の座標軸で見た方がいいと思っているんです。
政治というのは大きくお金の問題と価値観の問題を扱っています。お金の問題というのは税金を集めて、どこにお金を使っていくのかという予算を決める物凄い大きな仕事です。
もう一つは価値観の問題を決めることで、例えば選択的夫婦別姓の是非とかLGBTQの人たちの婚姻の問題、あるいは先の戦争についての歴史認識とか、これについて法案を作る仕事です。
まず、お金の問題というのはリスクの個人化とリスクの社会化に分けて考えます。
生きていると色々なリスクがあります。突然仕事ができなくなったり、病気になったり、こういった時に『自分でやってくださいね』と自己責任にするのがリスクの個人化、いわゆる“小さな政府”と言われるものです。それに対してリスクの社会化っていうのは『そういうリスクってみんなにありますよね、だからみんなで助け合っていきましょう』『行政もセーフティネットも分厚くして、困ったことがあっても何とかやっていける社会をつくりましょうよ』っていうのがリスクの社会化、いわゆる“大きな政府”です。
まずはこういう対立軸で政治を見ます。
もう一つは価値観の問題、これはリベラル対パターナルっていう対立軸があると思っています。リベラルっていうのは『個人の内面の問題は、その人の自由ですよね。政治が介入しないようにしましょうね』というのがリベラルです。パターナルというのは概念で父権的っていう意味なんですけど、強い力を持っている人が価値観の問題に介入していく介入主義と考えていいと思います。例えば選択的夫婦別姓の問題だとすると、リベラルは『パートナーとの間で、それぞれの価値観に基づいて自由を認めていきましょう』というふうになるわけです。パターナルのほうは『日本人だったら家族は同姓であるべきだ』みたいな“べき論”で介入をしていく。婚姻の在り方だとすると『LGBTQの人たちは、それぞれの愛の形があるんだから、自由にやっていきましょう』というのがリベラル。
それに対して『男女の愛だけが正当な婚姻の対象である』というように介入していくのがパターナル。こういうふうに分けると四つの軸ができますよね。これの組み合わせで政治を見た方がいいと思うんです」
番組では、この他にも中島岳志が政治の見かたについて語っています。もっと聴きたいという方はradikoのタイムフリー機能でお楽しみ下さい。
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