近年の選挙活動、「違法でなければいい」が横行していないか
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、2月9日の放送に政治ジャーナリストの角谷浩一が出演。第51回衆議院議員選挙にて、自民党が議席数を、公示前の198から316に伸ばして圧勝したという結果を受け、その背景について解説した。
長野智子「ここまでの結果(自民党の圧勝)は予想されていましたか?」
角谷浩一「いや全然。野党には選挙に強い人がたくさんいたんです。その人たちがほぼ落ちました。ベテランと呼ばれる人たちも。逢坂誠二さん、小沢一郎さん、安住淳さん、ほかにも大物が多い。玄葉光一郎さん、岡田克也さん、海江田万里さん……。長妻昭さんは選挙区で落ちて、比例で復活した。比例の復活は、旧公明党がガッチリといるから難しかった。小選挙区で勝たなければ中道系の旧立憲だと勝ち残れない、という人が目立った」
長野「はい」
角谷「ただそもそも急に解散をする、『私(高市早苗首相)を選ぶか、野田佳彦さんか斉藤鉄夫さんを選ぶのか』というのは、皆、議員内閣制で何言っているんだ、と思いましたよ。だけど結果的には総理大臣として期待できる、安定できる、という人は誰か。そういう意味でこの訴えは有権者に刺さったんだと思います」
長野「そうですねえ」
角谷「それから、これはいろいろなところでも話題になっていると思いますけど、この短い選挙期間にメディアが世論調査やトレンド調査と称して、序盤情勢、中盤情勢、終盤情勢と、あらゆる数字を出してきた。自民党が強いですよ、ということを『報道』の名を使って後押しした、と言っていいのではないでしょうか」
長野「バンドワゴン効果というか」
角谷「勝ち馬に乗る、と。こんなに自民党が強いなら投票に行かなくてもいいや、となる人が出ると困るので、自民党もそれはあまり言ってほしくない、というのはあったと思う。野党側はそれで陣営が引き締まる場合もあるけど、あきらめたり、候補者自身が力尽きたりもする。韓国の法律では選挙中、世論調査してもいいけど公表してはならない、となっている。選挙特番が始まると同時にヨーイドン、で『こういう調査していました』と見せるけれど」
長野「ほう」
角谷「それまでは有権者の投票行動を左右するので、やめようと。90年代からそうしているんですね。日本は、やりたい放題。これもそろそろ考える時期が来たのでは、と。さらに選挙の直前に、日米首脳会談の日程が出て、高市さんに期待している、というトランプさんの談話が出る。ある意味で内政干渉だと思います」
長野「本来な政府が抗議すべきことですね」
角谷「極めつきは、きのうの朝刊に、高市さんの広告が何紙か出ていたことかな。公選法に引っかかりそうな感じはしますけど、勝てばいいんだ、みたいな。政治はネットの台頭と同じ時期と見ていいでしょうけど、違法じゃなければ合法だ、違反じゃなければやっていい、というのが横行していないか、と。ですからこういうことが起きても、怒る人、告発する人がいないと問題にもならない」
長野「高市さんの広告以外にも、前の日にポストしたもの(選挙関連のつぶやき)が、次の日に出てきませんでした? 日曜にスマホを見ていたら、けっこう、候補のつぶやきが出てくるんですよ」
角谷「日曜にそれが流れてくるのはわかっても、取り締まりようがない。すると土曜にはもうやめてください、という議論になるかどうか。結局、違法でなければやってしまおう、というものがいっぱいある、という感じがしましたね」
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