日本がアラスカ原油の増産に協力すると、首脳会談で合意へ
3月18日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、日米首脳会談で日本が、アメリカ・アラスカ州の原油増産に協力することを合意する方針を固めたというニュースについて、意見を交わした。

森永「変な話、中東情勢で原油価格が上がっていくとなった時に、日本に限らず『じゃあアメリカ産のものを買おう』みたいな動きが世界で出てきて、結果的にアメリカは儲かる」
寺島尚正アナ「日米両政府は19日に予定する高市総理とアメリカ・トランプ大統領の首脳会談で、アメリカ北部アラスカ州産原油の増産に向けた協力で合意する方向で調整に入りました。
イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖で、中東産原油の供給が不透明感を増す中、日本政府は代替の調達先を確保し、エネルギー安全保障の強化につなげます。
去年7月の日米関税合意に基づくおよそ87兆円の対米投資の案件として、今後具体的な協力の内容を詰める方針です。
まず、アラスカ産原油の増産の日米の協力ですが、これは森永さんはどうお感じですか?」
森永康平「まあそうですね。日本の調達先を複数に増やしていくというところを考えるとですね、アメリカと一緒に原油増産というところのプロジェクトをやっていくこと自体はいいと思いますし、あとはですね、アメリカに対しておよそ90兆円近い投資をするというようなコミットをしたわけなんですけど、その金額のどれだけのものが何に使われるかというのは、現時点では全てがクリアになってないわけで、
一番恐れることは、日本の国益にならないような投資にリスクだけ取らされて金を突っ込むっていうのは、これはやっぱ避けたいわけですよね。
そう考えた時に、今回のアラスカ産原油の増産、これに関しても一部『約束したお金を入れるんです』っていう話になれば、これは日本にとって全く意味のないリスクだけ取らされるものではないわけです。
そういう意味では、まあ良かったと。この言い方がいいかどうかはわかりませんが、変なものに巻き込まれるよりは全然いいかなと思いますけどね」
寺島アナ「このアラスカ州の原油というのは、北極海に面する油田で採掘されて、南部のアンカレッジでパイプラインで運ばれています。ですから中東産の原油よりも比較的短い日数で日本に届くと言われています。
外交筋によると、アラスカ州の原油の生産量は日量40万バレルを超えて、日本の年間消費量の2割に当たります。
ただ、今アラスカ州の原油はアメリカ国内でかなり消費されているということですから、『じゃあどのくらい日本に回ってくるのか?』とか、あと『増産が可能な時期はいつ頃になるのか?』とか、まだまだ課題は結構あるとも言われています。
で、トランプ大統領は去年1月の就任演説で、原油などの化石燃料を『掘って掘って掘りまくれ!』と訴えて、アラスカ州の原油増産にも力を入れてきました。
こう聞くと全てトランプ大統領の思惑通りといった印象もないことはないんですけども、この辺りはどうなんでしょうね?」
森永「思惑通りなのかどうかというのはあれですけども、ただやっぱり今回の中東の一件で、トランプ大統領が比較的強気のスタンスを崩さないでいられる理由のひとつはここだと思うんですね。
昔みたいにアメリカ自体も産油国ではなく、『外からの輸入に頼ります』みたいな状況であれば、さすがに中東情勢でここまで強気な姿勢は崩せないと思うんですけども、今回はすでにもう世界最大の産油国になっていますから。
むしろ変な話、中東情勢で原油価格が上がっていくとなった時に、日本に限らず『じゃあアメリカ産のものを買おう』みたいな動きが出てきて、結果的にアメリカは儲かるんですと。
つまり今まで戦争すると軍事産業が儲かるって話でしたが、特に中東で戦争が起きてエネルギーが上がってくると、アメリカのエネルギー部門も儲かると。
実際為替市場なんか見てみますと、ずっとここ最近売られ続けてたドルが、戦争を機にかなり反転してきてますよね。
それはやっぱりこの原油価格の上昇っていうのが、アメリカにとって、過去は向かい風だったのが、今追い風になっているっていうのを、相場の市場参加者たちもそう考えている現れかと思いますね」
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