中島岳志「安倍元総理襲撃事件を振り返る」

中島岳志「安倍元総理襲撃事件を振り返る」

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2022年7月に起きた安倍元総理襲撃事件。3月17日の「武田砂鉄ラジオマガジン(文化放送)」では、東京科学大学教授の中島岳志がこの事件を振り返った。

中島「1月に裁判の第一審があって山上徹也被告に対して無期懲役という判決が出ました。

ただし控訴をしているので決着がついたわけではありませんが、この事件をもう一回しっかりと振り返ってみます。さらに裁判を通じて色んな事がわかってきたので検証をしておく必要があると思います。

事件が起きたのは2022年7月8日でした。午前11時半、参議院選挙の投票日の2日前だったんですね。場所は奈良の近鉄大和西大寺の駅前ロータリーで元総理の安倍さんが撃たれるという衝撃的な事件でした。私はこの一報を事件が起きてから1時間半ほど経った頃、東京新聞から電話がかかってきて

『安倍さんが撃たれた。かなり状態が悪い。即コメントを貰いたいので情報収集して30分後にもう1回かけます』と言われて知りました。その時、東京新聞に何をコメントしたのかっていうと『選挙にこれが影響を与えてはならないっていうことを現時点で考えなくてはいけない』という話をしたんですね。どういうことかっていうと、これがテロかどうかっていうのは別として、テロという概念は英語の【terror(テラー)《恐怖》】という言葉と密接に関わっていて、世の中に恐怖を与えることによって自分の思う方向へ世の中を導いていこうとする行為がテロということなんですね。つまり、この事件によって世の中が変えられないことっていうのが一番重要な対応だと思うんです。これはインドで過激派の研究をやっていた時に学びました。インドでは色んなテロが起きるんですね。

テロが起きた時、テロの標的にされた人にインタビューしたことがあるんですが、その時に彼が言った言葉が非常に印象深くて『テロが起きた翌日には慎重に期するけれど、毎日これまでやっていたのと同じ時間に出社をし、同じルートを通って、同じ仕事をする。つまり、お前がやったことによって何も変わらないんだっていうことを世の中に示すことが自分たちにとって重要なんだ』と言っていて、勇気のいることだなと思いました。

幸い、この時には選挙結果と事件は大きな繋がりはありませんでした。それは良かったと思うんですけど、この事件が世の中をどう変えたのかっていうことについては、4年経ちましたけれど、ちゃんと検証しておく必要があると思うんです」

 

番組では、この他にも中島岳志が安倍元総理襲撃事件を振り返っています。もっと聴きたいという方はradikoのタイムフリー機能でお楽しみ下さい。

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