勅使川原真衣が最近受けた、メディアの取材で生じた違和感から考える「コミュニケーション論」

勅使川原真衣が最近受けた、メディアの取材で生じた違和感から考える「コミュニケーション論」

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フリーライターの武田砂鉄が生放送でお送りする朝の生ワイド「武田砂鉄ラジオマガジン」(文化放送)。4月1日(水)8時台のコーナー「ラジマガコラム」では、水曜前半レギュラーの組織開発コンサルタント・勅使川原真衣が受けたメディア取材の際に感じた違和感から発生した、コミュニケーション論などについて語った。

勅使川原真衣「先週あるメディア取材を受けた際にちょっと感じた違和感をですね、Xの方に投稿しましたら、多くの共感の声をいただきました。
いわゆる『Me Too』と呼ばれるような声だったかなと思いますので、その件についてお話ししたいと思います」

武田砂鉄「ネットで話題になってましたね」

勅使川原「話題になってましたね。いいんだか悪いんだか分かりませんけども。
きっかけはですね、ある出版社から『学歴社会についてインタビューをさせてほしい』という連絡がだいぶ前にありました。
私、『能力主義』っていうものを一貫して、過去10冊の著作で批判してまして、何なら『学歴社会は誰のため』っていうPHP新書も出してるので『それで声がかかったのかな?』と、てっきり思ってしまいました。
その上で、無償の取材はお受けしてないので、有償ということをまず確認した上で、金額も合意をしていたんですね。
なんですけども、出だしからかなり不穏な感じが私としてはしていまして、『学歴社会とは何か、まず説明してもらっていいっスか?』っていう感じだったんです」

武田「いいっスか?(笑)」

勅使川原「『いいっスか?』『いいっスか?』って言って。
『学歴社会を説明するためにはまず能力って何なのか?って話、欠かせないので』って答えると『じゃあ能力について説明してもらっていいっスか?』ってなって、何というか、多くの取材の場合は『ご著書にはこういうふうに能力の説明があったと思いますけども、改めてこの読者のために平たく言い換えるならば何ですか?』とか、そういうある程度の情報をもとに仮説を持って望んでくださるケースっていうのが、インタビューではほとんどなんですね。
しかも30分で応じるっていう風にもともとお伝えしてたので、限られた時間しか捻出出来ないならば、なおさら事前にもう少し仮説を持っていらっしゃるのかなと、私としては思っていました。
ですけども、話を聞いても聞いても何の仮説もなくですね、しかも私にゼロから説明をさせて答えるんだけども、『そうそうそうそう、で、次の質問は』っていう形で、『そうそうそう』がね、10個ぐらいすごく多くて。
あと『ふーん』っていうのもすごく気になって。『ふーん、じゃあその能力って?』とか『メンバーシップ型、それが何なんスか?』みたいな感じだったので、ちょっと会話にならないなというのは思っていました。
取り合ってくれない人にひたすら意味の説明するって結構つらい……」

武田「いやー、つらいですよね」

勅使川原「ですよね。絶対に砂鉄さんだったらしないような受け答えが起きていて、途中でですね、20分が経過したぐらいだったと思いますけども、
『あの、この特集ってそもそもなんかこう仮説があってされてるんですか? インタビューをどういう仮説を持って、何が言いたくてやってますか?』っていうのを、聞きました。
『いや特にないっス』って返事だったんですね、はっきりと言ってくださってそれは。
で、約束の30分が来る直前に『じゃあまあ一旦まとめて記事をご確認いただきますんで』という感じで終わりかけたので、『ちょっとすいません、これさすがにちょっと準備不足のような気がしたんですけど』っていう風に私の方もはっきり伝えたんですね。
ちょっと不満げでしたけども、その場は終わりました。
で、問題はその後なんですよ。これ自分の本読んでないから怒ってるとかそういう話じゃなくて、このインタビューの数時間後にメールが来ました。その担当記者さんがですね、『編集部で話し合いをしました。で、勅使川原さんのインタビュー使わないことにしたので、謝金も発生しません』というメールを一方的に送ってきたと。『それも仕方ないかな、いろんな人がいるので』っていうのは思ってたんですけども」

武田「まあなかなかあり得ないことですけどね。インタビュー取材をして、そしてこのお金も発生しないということ、『全部無しよ!』ということにしようとしたということですね」

勅使川原「本当に。でも私、違和感ということについて『組織の違和感』という本を書いたりとか、『頭がいい』とか何かとかね、知性をどういうところに使うべきかっていう話とか書いてるので、なんかこう『まさに自分が試されてる瞬間だな』っていう感じがしたんですよね。『何をすべきかな?』っていうのを考えながら、今回対応しました。
その一部始終をちょっとお伝えしようかなっていうのと同時に、昨今コミュニケーションにおいて気になる論点っていくつかあると思ってまして、それ私に限らないかなと思うんですね。一旦ですね、『○○すればいいだけじゃん論法』っていうものを経由しながら、パワーバランスがいびつだと思いますんで、そのあたりの検討をしてまいりたいと思います」

一連の失礼な取材から生じた違和感をもとに、勅使川原真衣さんがこのあと、色々な検討や考察を話しています。気になる方は、radikoのタイムフリーでご確認ください。

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