世界で「省エネ」の呼びかけが進む。日本はなぜ動かないのか
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、4月1日の放送に元内閣審議官・経産官僚で政治経済評論家の古賀茂明が出演。イラン戦争の影響を受ける物価、電気代の上昇に関し、他国と日本政府の動きの違いを解説した。
古賀茂明「いまイラン戦争によってガソリンや軽油など、価格が世界中で上がっているんです。それはわかりやすいけど、さらに電気代が上がってきますよね。もうヨーロッパなんかはどんどん上がり始めている。ところがスペインのニュースを見ていたら、『え、そうなの?』と驚いたんです。スペインの3月17日の電気代のグラフ、というのが出ていまして。午前11時から午後6時までの電気代が0になっています。電気がタダ、使い放題」
長野智子「(グラフを見ながら)夜の7時ごろから少しずつ上がってくる」
古賀「午後9時ごろになるとバーンと上がる。計算すると1キロワットあたり27円ほどになっている。東京電力でも30~40円ぐらいだから、それより安いぐらい。理由として、電力の規制緩和がすごく進んでいて競争が促進されている、というのがあります。スペインの日中の電力料金タダの時間が長いから、近隣のドイツやイタリア、フランスなどに比べて電気代が平均して1/3ぐらい。ほかに大きいのがクリーンエネルギー、再生可能エネルギーですね、風力や太陽光など。それで発電している割合が6割を超えている」
長野「うん」
古賀「なぜそうなるかというと、スペインはクリーンエネルギーの大部分は太陽光発電です。4月、5月とだんだん日照時間が長くなる。一方でそんなにまだ暑くない。エアコンを使わないので、日中は太陽光で電力が発電されて、あまり使わないから余る。余った場合、消費されない電力をどうするか。止めないといけない。そのまま流すと需要と供給が合わない。技術的な理由で、停電になる。そうしないためには電力を減らす、発電所を止める、などしなければいけない。ところが大きな発電所は止めると、また動かすときにお金がかかる」
長野「ああ、そうか」
古賀「引き続き動かしたい、タダでもいいから使ってください、となるわけです。そういう供給構造、スペイン政府は20、30年かけてとにかく電力料金を下げよう、ということでやってきた。いま近隣諸国は電力料金を上げているけど、スペインでは大手5社で85%ぐらい市場を占拠していて、まだ値上げしていない。(さらに詳細を解説)」
長野「いまのサンチェス首相が、というか国が優秀なんですか?」
古賀「国がそうだし、サンチェスさんは少数与党でも粘り強く国会で議論して。自分たちのやりたいことを通していく、と。大臣の女性の比率を上げていき、いろいろなことで先進的。いま成長率もフランスやドイツ、イギリスなどに比べて高い。移民もどんどん来てください、と。国民がいろいろ考えて国会ですごく議論する。それによって考え方も浸透するんです」
長野「うん」
古賀「いま世界中の国が国民に省エネを呼びかけている。国際エネルギー機関(IEA)も推奨している。日本は呼びかけていないんですよ。そこが気になります」
長野「『アップデート』でも日々、伝えています。本当に動かない」
古賀「いろいろ考えましたけど、結局、呼びかけて本当にやられると、自民党は困るんです。なぜかというと、企業献金があるから。石油業界、ガソリン業界などの売上が下がる。それから省エネが習慣づけられると、イラン危機が去っても売上が伸びなくなる。なるべくギリギリまでやらないでほしい、と。自民党は有力な支持団体から献金があるから、そっちを優先したい、ということでしょう」
このあとも古賀が日本政府のいまの問題を指摘した。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。
「長野智子アップデート」は毎週月曜~金曜午後3時~5時、文化放送(FM91.6MH
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