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早稲田大学 渡辺康幸監督取材

10月3日(水) 小雨 24度

 

明治大学 西監督の取材を終え、

次の早稲田大学の取材まで時間があるので

八幡山で腹ごしらえ。

そして、電車を乗り継ぎ、早稲田大学の小手指グラウンドへ、

渡辺康幸監督にお話を伺いに行きました。

 

渡辺康幸監督:

 

何人かはトラックシーズンで奮起したが、チームの層は薄いですね。

そんな中、今年は下級生の底上げをじっくりやってきました。

ここに大迫・山本修平の2枚看板がうまく合わされば面白いと思います。

チームの「骨組み」はきちっとあると思います。

 

主将の佐々木を出雲のメンバーから外したのは、彼は練習が飛び飛びだった。

もともとそういうタイプの選手で、それでも走れる選手ですが、

今回は、完璧に練習出来ている選手をエントリーしたかったので、

彼には泣いてもらいました。

実際、彼に告げた時は号泣していました・・ 

でも、チーム改革を意図して、思い切って主将を外しました。

能力で特別扱いすると、チームは勝てなくなる。

チームの層が薄い時はなおさら練習を積めた選手に

スタートラインに立って欲しいと思います。

そう言った意味では2年の田口に期待しています。

1浪して入学した苦労人で早稲田に入りたい一心、

臙脂のユニフォームを着たくて入部してきました。

こういう選手は苦労した分が必ず返ってくると思います。

スピードも付いてきました。

 

3冠という言葉は、軽はずみに出して欲しくないですね。

やったチームでないとこの重みは分からないから。

 

チームの中で軽く口にしていた者もいたので、夏合宿で、選手達に一度説教しました。

3冠は、監督の采配も含めて、部内で一人でも違う方向を向いていたらダメ。

「おごりのない様、コツコツ前を向いてやろう」と、その時話をしました。

うちは箱根4位のチーム。

でも勝てる可能性はあるから選手には厳しく言っています。

 

3つのうち一つは取りたい。東洋・駒澤に一矢は報いたい。

その意味でも出雲は大切です。

 

ライバルチームは順調に来ているでしょう。

普通にいけば2強(駒澤・東洋)プラスアルファ。

うちは挑戦者として挑むだけです。

大迫頼みにはなりたくない。

それでも十分戦える戦力はあると思います。

 

大迫ですが、ロンドンオリンピックの予選、日本選手権1万mは、

僅差の2位も、負けは負けです。

本人はやはりショックで、すぐに切り替えとはいかなかったが、

今は負けて強くなっています。

彼は、「強くなるなら何でもします!」というタイプ。とにかく貪欲ですね。

箱根の距離、長い距離の練習は少し敬遠する所があったが、

走る量も格段に増えました。

実際、1年でも2年でも箱根駅伝の1区、独走で目立たないが、

15キロから失速している・・

その理由は何か?やはり走る量の不足。

彼の素晴らしい所は、それを自分で認識し、すぐに実行に移す事。

これが出来る選手も実は少ないですね。

1500mや5000mはスピード力で走れても、

1万mは「走る量」が必要だという事も本人理解している。

彼には「箱根から世界へ」を是非証明して欲しい。

日本人1位ではなく、世界で通用するために、彼は何でもやると思います。

 

 

急に雨が強くなり、途中場所を変えての取材となりましたが、

主務の子がすぐに傘を持ってきてくれました。

 

早稲田は、このままズルズル落ちていくのか、

踏みとどまって、もう一度栄冠を獲得できるのか

出雲駅伝がカギとなってきそうです。

 

詳しくは、10月8日午後1時からの

文化放送スポーツスペシャル

第24回出雲全日本選抜駅伝競走 実況中継の中で!

 

2012年10月 5日