文化放送スポーツスペシャル
第24回 出雲全日本大学選抜駅伝競走

【 第24回出雲駅伝 みどころ 】

平成元年、1989年10月10日に「出雲くにびき大学招待クロスカントリーリレーフェスティバル」として始まった出雲駅伝は、今年で24回目を迎えました。
今回は、全国八百万の神が集うという10月(神在月)の出雲に全国から20チームと
アメリカIVYリーグ選抜を合わせた21チームが出場します。

前回大会は、柏原竜二を擁した東洋大学が、4区で早稲田大学を抜いてトップに立つと、追いかける駒沢大学早稲田大学をふり切り、出雲駅伝初優勝を飾りました。今年正月の箱根駅伝も制した東洋大学は、エース・柏原竜二の卒業後、3年生になった双子の設楽啓太、悠太兄弟が、学生トップランナーに成長。海外レースも経験したふたりは、5月の関東インカレ5千mで、兄の啓太が2位、弟の悠太が3位と兄弟揃って表彰台に上ります。さらに6月のホクレンディスタンスチャレンジ1万mでは、悠太が28分12秒82を記録。これは、啓太が4月の兵庫リレーカーニバルで記録した28分15秒90を上回る東洋大学新記録でした。
今年の箱根駅伝4区で、鮮烈な大学駅伝デビューを果たした田口雅也は、関東インカレハーフマラソンで3位、また大津顕杜も4位に入るなど、主力は順調に実力を伸ばしています。
また、8月、東洋大学は、まだ経験の浅い1、2年生を中心に、アメリカオレゴン州で行なわれた「HOOD to COAST 2012」に出場。このレースは、2日間にわたり、マウントフッドからオレゴンコーストまでの約318キロを12人が1人3回ずつ走ってつなぐリレーマラソンで、頭にライトをつけて夜走ることもあるタフなレースですが、東洋大学は、17時間14分37秒、2位に40分もの差をつけて優勝しました。酒井監督もこの経験を今後の駅伝に生かして欲しいと話しており、東洋大学は、実績のある上級生と、新戦力の融合で出雲二連覇、そして学生三大駅伝三冠を目指します。

前回2位の駒沢大学は、前回のメンバーが全員残っており、優勝にもっとも近いチームといえます。駒澤大学は、5千m13分台のランナーが10人、1万m28分台のランナーも9人と、スピードランナーが揃っていて、出雲では、メンバーを絞り込むのに苦労しそうです。
前回アンカーを務めた窪田忍は、5月に1万mで自己ベスト(28分07秒01)を記録すると、9月の日本選手権1万mでも5位入賞を果たし、エースとして着実に成長を続けています。また、春先、疲労骨折で出遅れていた撹上宏光も7月、5千mで2年ぶりに自己記録を更新するなど、調子を上げてきました。2年生の中村匠吾は6月に1万mで、自己ベストを更新する28分22秒59を記録。また次代のエース村山謙太も関東インカレ2部1万mで優勝すると、7月の世界ジュニア選手権1万mで6位入賞を果たしました。4年生の後藤田健介も1万m28分台を記録。大八木監督が夢だと語る、箱根10区間28分台のランナーで揃えることも可能かもしれません。まずは、ミス無く襷をつなぎ、9回、10回大会連覇以来、14年ぶりに出雲を制して、学生三大駅伝三冠達成へ弾みをつけたいところです。

一方、昨季、優勝候補の一角に挙げられていながら、東洋、駒澤に力の差を見せつけられる形となってしまった早稲田大学は、スーパーエース3年生の大迫傑を中心にリベンジを誓います。今季の大迫は、5月に1万mのロンドン五輪参加標準記録Bを突破する27分56秒94を記録すると、ロンドン五輪出場を懸けて日本選手権に臨みます。しかし、高校の先輩でもある佐藤悠基に僅か0秒38差で敗れ2位となり、五輪出場は成りませんでした。レース直後、地面を叩いて悔しがる大迫傑の姿が印象的でした。しかし、今季は関東インカレの5千mで留学生を抑えて優勝するなど、学生レースでは常に上位に入り、抜群の強さをみせています。さらに2年生の山本修平は6月に自己ベストを記録。平賀翔太は9月の日本インカレ1万mで日本人トップの3位に入るなど、実力のあるランナーたちが、本来の力を見せつつあります。主将の佐々木寛文がメンバーから外れてしまいましたが、大迫を1区にもってきて逃げ切りを謀るのか、それともアンカーに置いて、逆転優勝を狙うのか、早稲田優勝のカギとなりそうです。

そして、3校の間隙を縫って優勝を虎視眈々と狙うのが箱根駅伝で3位に入った明治大学、5位の青山学院大学、9位の山梨学院大学などでしょうか。
明治大学は、作新学院高校3年時のインターハイ5千mで日本人最高の4位、国体5千mでは優勝と、輝かしい実績を持って明治大学に入学し、関東インカレの5千mでも、自己ベストで4位入賞を果たした注目のルーキー横手健がメンバーから外れてしまいました。しかし、日本インカレ5千mで4位入賞した2年生の大六野秀畝など、下級生にスピードのある選手が多く、日体大記録会でも各選手が好記録をマーク。上級生の調子が戻れば、出雲初優勝も見えてきます。
3月のびわ湖マラソンで、あわやロンドン五輪マラソン代表か、という快走を見せてくれた出岐雄大がいる青山学院大学も初優勝を狙います。右足の怪我などで春から調子が上がってこなかった出岐雄大でしたが、9月の日本インカレ5千mに出場すると、14分03秒71で6位入賞(日本人3位)を果たし、復調を見せています。そして、そのレースでゴールデンルーキーの久保田和真が14分02秒70で5位に入りました。九州学院高校時代、全国高校駅伝の1区区間賞獲得、千葉国際クロスカントリー優勝など、数々のタイトルを獲得し、将来を有望されて青山学院大学に入学してきましたが、故障もあり、春は全くレースに出場していませんでしたが、ようやくその実力を発揮し始めました。
全日本大学駅伝の関東予選をトップで通過した山梨学院大学は、日本インカレ5千m、1万m2冠を達成した新留学生エノック・オムワンバと関東インカレハーフマラソンで2位に入った2年生井上大仁を中心に、出雲史上最多7度目の優勝を目指します。 そのほか、唯一、単独チームで第1回大会から24回連続出場の中央大学、そして、5年ぶり出場となった順天堂大学は名門の意地を見せられるか。城西大学は、3千mSC3年連続関東チャンピオン、3年生で主将を務める山口浩勢、2年生の村山紘太のふたりを中心に上位進出を狙います。2年連続出場の國學院大学は、今年も前田康弘監督の母校、駒澤大学と合同で夏合宿を行い、力をつけてきました。
また打倒関東に燃える関西、九州の大学も上位進出を狙います。

全日本大学駅伝、箱根駅伝に続く、『学生三大駅伝』は、出雲駅伝から開幕します!

出雲第23回2011年10月10日