村上信五くんと経済クン「熱い戦い！“アトツギ甲子園”とは？」

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【アトツギ甲子園とは？】
中小企業庁がやっている事業で、山岸さんはその運営を担当している。全国の中小企業の後継者限定のビジネスプランコンテスト。参加資格は39歳以下で、これから家業を継ぐ後継者だけが出られる大会。令和２年から行われていて、事業承継という日本の大きな課題を国として応援していきたいとの想いから始められたもの。
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【審査はどのようにしている？】
全国で地方大会を５大会開き、その５大会の中で全国トップ15に残った人たちが３月に東京・品川で行われる決勝大会で１位を目指す。ビジネスの新規性、社会性、家業の経営資源をいかに上手く使っているかなどいくつかのポイントに分けてジャッジをして順位を決める。ジャッジするのはプロの後継企業経営者。
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【優勝者の得点は？】
最優秀賞１名には中小企業庁長官賞の称号のほか、優秀賞には盾の授与。またメディアへの露出も増えて広告効果がある。さらに小規模事業者持続化補助金という上限200万円の補助金の特別枠も受けられる。
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【決勝大会の空気は？】
４分間で自由にプレゼンする。みんな100回ほど練習して本番に臨む。スライドと自分の言葉で事業の想いを伝える。会場には先代のお父様や従業員の方が来られていたりして、涙を流す人もいる。また、出るだけでも全国の地方にいる後継者たちと繋がって、家業のことを話し合える仲間と出会えるのが良いところ。
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【過去の退会で優秀賞に輝いた事業は？】
例えば、去年の大分県で大規模林業をしている田島産業の後継ぎの方。日本の林業はなかなか儲からない。50年かけて売れる状態の木を作り、伐採して売っていく。50年かけて育てるコストと実際に売れる価格は釣り合わない。補助金などで何とか成り立っている。田島産業では、林業の構造的な欠陥に気づき、林業として次に儲けていくようなビジネスを作ることを考えた。そしてアトツギ甲子園で発表されたのが、「カーボンオフセット」という二酸化炭素の排出権取引を森林でやろうというもの。世界的に、2050年までに企業が生産活動の中で排出する二酸化炭素を半分以上減らしましょうといわれている。もちろん企業努力で減らすが、それ以上減らせない場合は、二酸化炭素を吸収している森にお金を払って、二酸化炭素吸収分をお金を出して解決するように義務付けられている。田島産業ではいち早くそこに目をつけて、自分で手入れしている森の排出権を値付けして、世界中の企業にその排出権を売っている。今後の林業の業界の稼ぎ方や存続の仕方を変えていくすごいビジネスプランだと感じた。
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村上さんも興味津々だったアトツギ甲子園。熱いプレゼンをぜひ生で聞いてみたいと思いました！
決勝大会は３月８日。一般観覧も可能です。
エントリー〆切は12月15日、推薦〆切は12月11日となっているので、気になった後継者の方はぜひ参加してみてください！！

そして、今回の「村上経済研究所」は特別編！
今月上旬、村上さんが会社員として所属する「ノウタス株式会社」が新しい取り組みを発表しました。それが…

「ノウタスと桐蔭横浜大学・宮坂力（みやさか・つとむ）特任教授が、農業分野におけるペロブスカイト太陽電池の共同実証実験を開始！！」

“ペロブスカイト太陽電池”とは、桐蔭横浜大学の宮坂教授が開発した、次世代の太陽電池と呼ばれる超軽量の太陽電池。
番組では今年７月にご紹介しました。
今回発表された取り組みは、長野県須坂市にあるノウタスの協力農園や農業機器メーカーのサポートのもと、第１段階として、鳥獣被害対策用の監視カメラや電気柵の電源として農園にペロブスカイト太陽電池を設置して動作検証を行う予定。
来年春からの実施に向けて準備を開始してるということです。
今回のコラボは、経済クンに宮坂先生が出演された時に村上さんがペロブスカイト太陽電池を農業でも活用できないかと考えてノウタスとつなげたのがきっかけ。
およそ３ヵ月での今回の発表に、村上さんをはじめみなさんの行動力、実践力に感激しました。
番組では、取り組みが発表された記者会見場に取材に行った音源を交えて詳しくお伝えしています。
聴き逃した方は、ぜひradikoのタイムフリーでお聴きください！
坂口愛美