賃上げ促進税制「女性活躍・子育て支援で優遇」は実は緊縮！？

「中小企業からがめつく取りましょう」なんてやっちゃダメ！

政府・与党は賃上げ促進税制に関し、女性活躍や子育て支援に積極的な企業向けの税優遇枠を2024年度税制改正で創設する。

企業が給与総額を増やした割合に応じて法人税を控除する際に対象企業は控除額をさらに上乗せする。

賃上げ税制は従業員の給与を前年度から一定額以上増やした企業の法人税の負担を軽くする仕組み。新たな優遇枠は厚生労働省の認定制度を基準にする。

財務省は、従来の賃上げ税制では企業行動に大きな変化はなく、減税要件が緩かったとみている。

「この優遇措置、いかがでしょうか？」（寺島アナ）

「自民税調が財務省から得た資料をベースに、賃上げ税制を問題視しているんです。財務省が言う“従来の賃上げ税制の効果が無いので、もっと賃上げした企業を優遇して法人税を減税します”というのは良いように聞こえるじゃないですか？」（田中氏）

「もっと賃上げが促進するのかな？って思いますよね」（寺島アナ）

「ところが違うんですよ！　従来の方式でやってしまうと、法人税が取れなくなってしまって、大体5000億円税収が減ったことを問題視してるんです。つまり、“5000億円分ムダ金配っちゃった”っていう認識なんですよ。でも、新型コロナ禍の影響が抜けない2022年、今年もそうですよね。企業からすれば5000億円分のお金が政府から来れば息が継げるんです。ところが賃上げ税制の恩恵を受ける企業を絞るんですよ？　だからこれは緊縮なんです！」（田中氏）

「そうか、狭めちゃってるんですね？」（寺島アナ）

「“賃上げをもっと促進するために頑張ります！”って聞こえるけど、違うんです！　“全体の金額を絞って、もっとがっつり法人税取ります”って言ってるんです。だから騙されちゃいけない！　ちなみに、景気が底支えされてますしインフレ気味なので全体的に法人税収も増えてるんですよ。そのなかで“賃上げ税制によって去年は5000億円が減収だったので、そこもがめつく取りましょう”という話になっちゃって。財務省と自民税調は何を考えてるんだ？っていうことです」（田中氏）

「マイナス分を取り返そうぜ、ってことなんですね」（寺島アナ）

「今は消費も低迷し、特に中小企業はさえない感じですから。そこから更にがめつく取りましょう、なんてやっちゃダメですよ」（田中氏）

 

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