共同通信の論説委員・太田昌克が見た、今朝の永田町の「明と暗」

共同通信の論説委員・太田昌克が見た、今朝の永田町の「明と暗」

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12月14日(木)の「くにまる食堂」(文化放送)に、共同通信編集委員で論説委員の太田昌克さんがご来店! 最初のコーナー「今日のA定食」では、太田さんが今朝直接見てきたという永田町の様子や、2つ戦争を巡って急展開の国際情勢についてお話しいただいた。

邦丸「太田さんが朝、この文化放送にお越しになる前に、永田町の議員会館に行かれたら、大変なことがあったとか?」

太田「ええ、今日ですね、岸田総理にも近い与党の閣僚経験者にたまたま取材があったもんですから、ちょっと党内の情勢を聴きたいなと思って取材に行ったんですね。そしたら明と暗のコントラストですよ。
と申し上げますのがね、暗の部分はやはりこの裏金問題ですね。それから柿沢未途議員の公選法違反の疑いがあって、国会議事堂の大通りを隔てて議員会館があるんですけど、そこにはテレビ局のカメラがビシーッと並んでまして、東京地検特捜部がいつ来るんであろうかと、張ってるわけなんですね。私、議員会館の中をまわっていましてもですね、安倍派の座長の塩谷立さんがとても険しい顔で歩いてらっしゃってですね、記者がやっぱりそういうのをウォッチしている状況。
これ暗の部分でございますが、明の部分はですね、国会が終わったと言うこともあるんですけれども、たくさんの黄色い帽子をかぶったお子さん方が、国権の最高機関である国会を見学に来られている」

邦丸「社会見学だ!」

太田「そうです。観光バスがどんどんやって来てですね、これから私たちの未来を担ってくださる若い方々、小学生や中学生の方々が国会を見に来ると言うことで、ガサ入れされている国会を見て子供たちの心に、どんな思いが宿るのかな? と思ったんですけど」

邦丸「ハァ~道路1本隔てて明と暗が分かれたわけですねえ!」

太田「ぜひ暗の部分がね、子供たちの心に陰影とならないように、明るい日本、明るい未来を創って行く、そういう心を子供たちには持って欲しいと思いますし、日本の政治経済、もっともっと良くしていかなきゃいけないと思いましたね」

一方、太田さんが専門とする海外の状況に関して。

太田「実はこの1週間、日本の政界がガタガタしている間に、世界で問題となっている2つの戦争を巡って大きな動きがあったんですね。例えば来年はアメリカの大統領選の年ですが、バイデンさんは特に共和党から弾劾を受ける可能性……ハンターさんと言う息子さんが脱税であったり銃の不法所持であったり、色々疑惑があるんですけどね、バイデン政権がハンターさんのビジネスと癒着してたんじゃないかと言う風な追及をこれから始めます。
そしてこの秋に日本に来日した野党の共和党のスタッフと話をすると『もちろんウクライナに支援が必要なことはわかってるんだけれども、それよりも目の前のアメリカのことをやらなきゃいけない。メキシコ国境をどうするのかとか、雇用の問題、有権者はもっとアメリカ国民にお金を使ってくれよと言ってるんだと。
だから頭ではわかってるんだけど、なかなかウクライナへの支援は躊躇せざるを得ない』と言うような言葉も直接聞いたんですが、そう言った中、ウクライナのゼレンスキー大統領が欧米の支援を繋ぎ止めようと、2回目のワシントン訪問をされた。それからガザ情勢を巡ってはバイデンさんはこの2日位で、これまでとは違うメッセージを出し始めた」

邦丸「『イスラエル、ちょっとおまえさんやりすぎだよ!』と言ってますよね?」

太田「おっしゃる通りですね。このままですとイスラエルが国際社会から孤立をするし、それはひいてはアメリカの国力を削ぐことになりかねない。これまでパレスチナ情勢をずっとほっておいて、『天井のない監獄』って言うんですかね、ガザの皆さんの窮状に……もちろんハマスは悪いんだけども、そう言ったパレスチナの皆さんの、苦しんでらっしゃるお姿ですよね、2つの国家を目指して外交努力をしてきたかと言ったら、必ずしも国際社会はそうではなかったと言うことで、バイデンさんもここへ来て非常に切迫感を持って外交展開されていると言う状況ですね」

邦丸「これ太田さん、ちょっと前は国連で停戦を求める安保理決議案にロシアと中国が拒否権をバンバン出していた。今度はアメリカが拒否権を出している。プーチン大統領からすると『おまえも酷え奴だな』ってことになっちゃってるわけでしょ?」

太田「プーチンさんに言わせますと『しめしめ』ですよ。要するに『おまえらは、ウクライナの問題については、欧米は私をさんざん批判してやり玉にあげた』と。もちろんプーチンさんは国際法違反なんです。国連憲章に違反するから糾弾すべきはしなきゃいけない。
ただ、追い込まれているプーチンさんにしてみますと、今日の記者会見も来年春の選挙戦をにらんで国内の支持を高めると言うことなんですけど、プーチンさんからすると『ロシアを糾弾していた当のアメリカが、人道的停戦・休戦すら認めず拒否権を行使している。ダブルスタンダードじゃないか、イスラエルとアメリカはおのれの国益しか考えていないんじゃないか』って言う風な論法が成り立ちますから。これ米中対立を深めている習近平さんにしてみても塩梅がいいわけなんですよねえ』

この後のコーナー『こだわり定食』では、日本がこの外交問題にどう関わっていくかについて太田さんに伺った。気になる方は、radikoのタイムフリーでご確認ください!

「くにまる食堂」は平日朝11~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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