【お天気気象転結】春に3日の晴れなし…東京の桜は満開！

▼4月5日配信号　担当
伊藤佳子

新年度がスタートしました。
「春に3日の晴れなし」と言われますが、この先も周期的に雨が降りそうです。
桜の咲くころに降る雨を「桜雨」ともいいますが、来週には「花散らしの雨」になるかもですね。それにしても「桜が咲く」というだけで、なぜこんなに大騒ぎになるのでしょうか？
今年も100人以上が標本木の周りに集まり、発表を見守りました。

もちろん「メディアが取り上げるから」というのもあるでしょうね。
かく言う私も気象庁担当記者として「東京の桜の開花発表」はニュースとして絶対落としたくないので、開花が近づくと連日のように靖国神社に足を運び、ニュースデスクや東京管区気象台に何度も確認をしたりと多少騒いでいるかもしれません。
TVに出てくる桜の木を見たいという人もいますが、大半の人は「桜の開花発表」に「春が来た」という喜びや希望を感じるから集まってくるようです。
インタビューすると「春が来たんだなあ。この場に立ち合えて嬉しい」と話す人が必ずいます。開花発表の日にほぼ毎年来るという人もいますし、靖国神社の桜の写真をネットにアップしたり、友人に送ったりしているという複数の人もいます。
そういう人にとっては、開花発表は特別なハレの日。周囲の一般客に得意そうにこれまでの発表について語り写真を見せ、ご満悦な様子です。

あまり話題になりませんが、東京都庁第一本庁舎に映し出されるプロジェクションマッピングにも毎晩多くの人が集まってきます。

無料で4月末まで毎日決まった時間に見られるということもあり、特に外国人観光客の人気はすごい！
向かいの京王プラザホテルは、都庁側の部屋からプロジェクションマッピングが楽しめるという宿泊プランも提供しています。平日と休日は違うプロジェクションマッピングを披露するので「次は土日に来る！」と意気込む人もいました。
私も数回見ましたが、都庁広場はすごい人！

このプロジェクションマッピングにかかる都の予算が7億円ということで「高すぎる」という声もありますが、小池知事は経済波及効果は18億円と意義を強調しています。
どちらにしても「好きなものがある」というのは人生を豊かに彩ってくれますよね。

気象予報士　防災士　都庁・気象庁担当記者　　伊藤佳子