【お天気気象転結】統計開始以来もっとも暑い6月が終わって、この先もまだまだ暑い!

【お天気気象転結】統計開始以来もっとも暑い6月が終わって、この先もまだまだ暑い!

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文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中の「佳子・純子のお天気気象転結」。気象予報士の伊藤佳子記者・鈴木純子アナウンサーが、毎日にちょっと役立つお天気情報をお届けしています! この記事では全文をご紹介。

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▼7月4日配信号 担当
伊藤佳子

6月は「異常な高温」となりました。各地で猛暑日が続出し、東京都心の真夏日日数は13回となり、これまでの記録を更新。月の平均気温は、平年より2.34度も高く、統計を開始した1898年以降、6月として最も高くなりました。


△気象庁で記者の取材に答える気象庁異常気象情報センター及川所長

この「+2.34度」ってたいしたことがないように見えるかもですが、気象庁の担当者は「上がり幅が大きい。正直驚いている」と話していました。
この先7月前半も引き続き太平洋高気圧が日本付近に強く張り出し、最高気温35度以上の猛暑日が予想されています。まだまだ夏本番の暑さが続きます。

そもそもなぜこんなに早く暑くなったのか?
一言で言うと高気圧がこの時期としては異例に強くなったから。
今年は南アジアから東南アジアにかけて積乱雲が活発に発生し、背の高いチベット高気圧と夏の主役、太平洋高気圧の勢力を強めています。日本付近に張り出した高気圧は「2段重ね」となり、こうなると猛暑になりやすいのです。
今年は高気圧に押し上げられて偏西風が6月に真夏のような北の位置を流れていました。梅雨前線は偏西風の南側を連動して上下するので、梅雨前線も北に上がり、西日本では最も早い梅雨明けとなり、その南側にあたる日本は温かな空気に覆われたというわけです。

こんなに早く梅雨明けし、農作物への影響も懸念されます。これまで雨が多かったので、すぐに渇水とはならないと見られていますが、この先が心配。
例えばお米は大丈夫なのか?

私も先日はじめて令和4年産「備蓄米」を、近所のスーパーで見つけて買いました。値段は5キロ税抜き1,980円。毎年「備蓄米」を出し続けるわけにはいかないだろうし、秋以降のお米の値段はどうなるのか…。

早過ぎて長過ぎる暑さ、すでに夏バテ状態でぐったりという人もいらっしゃると思います。
日本がこんなに暑くて、外国人観光客も楽しくないだろうな~とむし暑さにぐずる欧米人の赤ちゃんを見ていたら、ヨーロッパは異常な高温でスペインでは46度というニュースも。10年後20年後の地球はどうなっているんでしょうね?
そのあたりまではしかり見届けたいものです。

気象予報士・防災士 気象庁・都庁担当記者  伊藤佳子

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