
石破内閣の支持率上昇 世論調査のデータを分析すると
8月26日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、石破内閣の支持率の世論調査について意見を交わした。
自分に投票しない人に“辞めるな!”と言われても国政選挙レベルで勝つことはない!
読売新聞社が実施した調査によると、石破内閣の支持率は39%で、自民、公明両党が惨敗した参院選直後に行った前回7月緊急調査(22%)から17ポイント上昇した。内閣支持率の前回調査からの上昇幅としては、首相交代のタイミングを除き、2008年の電話調査開始以降で最大。
また共同通信の調査によると、自民党が参議院選挙で大きく議席を減らした責任を取り「石破首相が辞任するべきだ」との回答は40.0%で前回7月の調査から11.6ポイント減少した。「辞任は必要ない」が57.5%で逆転した。
(寺島アナ)「石破内閣の支持率が上がっているということですが、改めて田中さん、これはどうご覧になりますか?」
(田中氏)「ネットなんかでは“石破さんが辞めない方がいい”とか、あるいは“石破政権の支持率が上がる世論調査の中身を精査する必要がある”と言われています。というのも世論調査自体が歪んでいる可能性もあって、マスコミ側は世論調査の年齢構成などのデータを具体的に開示して読者に分かるようにして欲しい。そうしないと世論調査にどれだけ公平性があるのか分からない。つまり“石破さん辞めるな”と言っている実態はなんなのか?」
田中氏は、横浜商科大学の田中辰雄教授(統計学・計量経済学の専門家)がnoteで公表したネット上の批判的検証を参考に、“世論調査”について考える。
(田中氏)「結果、どういう人たちが“石破さんは辞めない方がいい!”と言っているかというと、リベラル層なんです。つまり“自民党に決して投票しない人たち”が言っているのが実態なんです。さらに自民党支持層のなかにも高いところでは60%くらい“石破さん辞めるな”って答えているデータがあるんですよ。でもこれも注意して見ないといけないのは、今現在、自民党を支持するのはどんな人たちか? いわゆる保守政党を支持する岩盤保守の人たちは、もうほとんど残っていないんです」
(寺島アナ)「もうすでにいないんだ」
(田中氏)「参政党や国民民主党の方へ流れてしまっているんです。つまり言い方を変えると、保守政党の左派的な人たちが自民党支持として残っていて石破さんを支持しているということです。自民党を支持する左派の人たちは絶対に少数派ですから、その人たちに依存してしまうと選挙は今後も負け続けですよ」
(寺島アナ)「自民党としてね」
(田中氏)「石破さんが続ける、あるいは石破さんの後継の人が続ける限り、自民党はもう二度と復活できないだろう、ということです。田中辰雄教授のデータ分析を見ると思いますし、こういった意見に反対する“石破さん辞めるな!”というリベラルや左派の人たちは、データの点から反論して欲しいです。石破さんは保守層に支持されていないんですよ。つまり自分に投票しない人に“辞めるな!”と言われていたり、あるいは自民党左派の少数派に支持されていても国政選挙レベルでは勝つことはないです」
〈出典〉
石破内閣支持率39%で前回から17ポイント上昇、「首相辞任するべきだ」42%…読売世論調査 | 読売新聞(https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20250824-OYT1T50127/)
石破首相辞任「必要ない」57% 内閣支持35%、共同通信世論調査 | 日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA241X30U5A820C2000000/)
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