テレワーク“高い満足度”と“急減する実施率” 変化を嫌う日本の社会風土

テレワーク“高い満足度”と“急減する実施率” 変化を嫌う日本の社会風土

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8月8日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、テレワーク実施率の急減のニュースについて意見を交わした。

“実際に会って仕事しないと!”なんて自分の無能を隠す詭弁

日本生産性本部が7日発表した調査で、働く人のテレワークの実施率が15・5%と新型コロナ禍以降で最低になった。
半年前の前回調査の16・8%から低下し、最も高かった2020年5月の初回調査31・5%と比べると半分以下の水準。
特に大企業の低下が目立ち、半年前に行った前回調査34%から11.3ポイント急落し22%台となり、全体の実施率を押し下げた。

「働く場所がオフィスに回帰していることになるわけですけど、これは田中さん、どう受け止めますか?」(寺島アナ)

「日本の社会風土の変わりにくさを表しているんじゃないですか? テレワークは欧米なんかでは定着する向きがあるんですが、日本も “テレワークが普及して地方定住が増えるんじゃないか?”と言われてましたが、最近は東京への集中がさらに加速していますからね。なかなか変わらない日本を示している気がします」(田中氏)

日本生産性本部によると、政府が今年5月に新型コロナの感染症法上の位置づけを「5類」に移行したことを受け、コロナへの一時的な対応としてテレワークを採り入れていた企業で出社を求める動きが活発になっているという。
週5日のすべてをテレワークする人の割合も14・1%と半年前の調査からほぼ半減。テレワークを活用する人の中でも出勤日数は増える傾向にある。
一方、テレワークで働く人の満足度は高く、自宅での勤務に「満足している」「どちらかというと満足している」と答えた人が9割近くにのぼっている。
またテレワークで働く際の課題について、「仕事の成果が評価されるか不安」「オフィス勤務者との評価の公平性」が多く挙げられている。

「“実際に職場に行っている人の方が、評価が高いんじゃないか?”という不安があるそうですね」(寺島アナ)

「“実際に顔を見ないと安心できない!”なんて旧世代いっぱいいるんですよ。そういった人たちが日本社会の新しい動きをつぶしている気がします。“リアルに会わないと物事は進まないのだ”なんて自分の無能を隠す詭弁でしかないんじゃないですかね?」(田中氏)

「結果が出れば良いわけですからね」(寺島アナ)


「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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