「もう時効だから話します」カンニング竹山が経験したM-1グランプリの裏事情を明かす

「もう時効だから話します」カンニング竹山が経験したM-1グランプリの裏事情を明かす

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野村邦丸アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・月曜日~金曜日9〜13時) 9月8日の放送は、お笑い芸人のカンニング竹山が、毎年大きな注目を集める『M-1グランプリ』についてトークを繰り広げた。

竹山「大将、M-1グランプリってご存知ですか?」

邦丸「はいはい、知ってますよ」

竹山「漫才の大会のね。2001年ぐらいから始まったんですよ。昔は結成10年まで出ていいルールで僕もコンビの頃3回ほど出てます。大した成績じゃなかったんですけど。あの時よりも今の方が圧倒的に世間の見方とか盛り上がりが変わってきて、特に若い世代は視聴者として見る人も「今日はM-1があるから家に帰って見たい」とか1年に1回の風物詩みたいになってて、何て言えばいいのかな、紅白歌合戦にはまだ近づかないけども、日本人で日本に住んでる限りは、なんか不思議と年末のあの漫才大会をみんなで見るみたいな流れが以前よりも強くなってる感じがします。

あと、学生お笑いっていうのが今流行ってて、そこそこいい大学に行ってるけど、そこでお笑いサークルに入って、学生大会のお祭りがあって、その子たちがM-1を目指すとか。そこから芸人になったプロの子たちは、やっぱM-1で決勝行きたいとか。それがすべての目標になるみたいな、M-1というもの自体の“フェーズ”がだいぶ変わってきてるんですね。で、そんな中、ここ数年でさらに“フェーズ”が変わってきて、何ていうかな、そういうことになるだろうなと思っていたことがあります。

M-1という大会って2000円払ったら誰でも出場できるんですよ。素人さんでもね。だから2000円払って、あそこでアピールしたいっていう人が結構出てきてて。別に決勝に行けるとは思ってないんですよね。それが結構、面白いなあと思ってるんです。

毎日新聞で記事になったのは、福岡・太宰府市の楠田大蔵市長が、地元の福岡の芸人さん『高田課長』と『市長課長』っていうコンビ組んで、M-1大会の第1回戦に出て見事受かって、次2回戦に行くというんです。これ、記事になった時点で勝ちだと思うんですよ。どんなネタかというと、「有権者の皆様!」って漫才のはじめに言って「選挙じゃないんだから」ってツッコまれたりとか。自分は東大卒で「卒業証書を持ってきました」って、いやいや、どっかの市長じゃないんだからとか。また、太宰府は渋滞が多いとか、朝昼晩『梅ヶ枝餅』しか食べてないとか、ポイ捨てが多いとか自虐ネタでも笑いを取ったらしいんです。

もしかしたら中には非難する人もいるのかもしれないけど、まあ、これはこれで大きな大会の風物詩として1回戦、2回戦はいいのかなって思ったりね。

あと、どっかの市長も僕の知り合いの芸人と組んで出るらしいんですよ。その市をアピールしたいということで、関西の大会とか出るのかな。まあ、恐らく1回戦とか2回戦で終わるんだけど。あと保守党の代表の百田尚樹さんも出るらしいんですよ。それは、政治をもっと若い人にアピールしたいということで漫才コンビを組んで出るっていう。

こういうことが行われてきてるんですけど、ここで僕が自分の経験から言いたいのは、1回戦、2回戦で自分をアピールする、自分の会社をアピールするということで漫才師じゃない人が出るのは、2000円を払ったら誰でも出れるから、僕は別に悪いとは思いません。これはこれでいいんじゃないの、大会も盛り上がるし、と思うんですよ。

ただ、私も2003年まで出て、いろんなことがあって私のM-1は終わりになるんですよね。そしたら、もう時効だから話しますけど、2004年にオファーが来るんですよ。

出場資格がなくなってんだけど、なんか違った形でカンニングに出てくれないかと。だからいろいろ話して、目出し帽を2人でかぶって『とんこつなんこつ』って名前に変えて、ほんで漫才やって、3回戦で相方と喧嘩して、お互いに目出し帽を取って、殴り合いになって、失格になって終わるっていう。なんだ、カンニングじゃねえかっていうのをやったんですよ。

で、次2005年、またオファーが来て。その時は相方が入院してたから、今、落語家の山崎邦正さん(現在は月亭方正)と僕で『竹山崎』ってコンビを組んで、漫才挑戦して3回戦で終わるんですけど。で、またその翌年オファーが来て、今、アメリカに行った、たむらけんじも入れて『たむらけんじと竹山崎』という3人組でやって3回戦で終わるんですね。これは何かっていうと、当時、M-1がそんなに盛り上がってなかったから、事前番組があったんです。そこで、こんな人たちもM-1優勝を目指して頑張ってますっていうのをやってたんですよ。今はそういう「やってくれ」みたいなのはないらしいです。

その経験から言うと、1回戦、2回戦は楽しくやれます。いろんな人がいるから。山崎邦正さんとやった時も、1回戦、2回戦は楽しくやったんですけど、3回戦になると、あの大先輩山崎邦正さんが震えだすんですよ。「あかん、あかん」って言って。なんであかんかというと、3回戦ぐらいからプロが圧倒的に多くなるんですよ。そうなると僕らのような先輩にも「何しに来とんねん、お前ら」みたいな感じの目つきになる。みんな本気で優勝しようと思っているから。オレらみたいにオチャラケできて3回戦に残ると、もうプレッシャーに耐えられなくて。「ダメだ。これダメだ。オファーを受けて仕事でこんなとこ来ちゃダメ」ってなって。それであの邦正さんがガチガチになって、何も言葉出てこないで終わるとか、そうなってくるんですよね。

だからそういういわば企画物で出た人は、大概1回戦、2回戦で終わるんだけど、3回戦からはもうプロの世界になってくるから、これからのM-1に挑戦してやろうという人もいっぱいいると思います。その人に僕の経験からいうと、2回戦までに負けとけよって」

邦丸「なるほど楽しめないわけだな」

このあと、「あかん、あかん」と震えだした月亭方正さんが舞台でどうなったのか竹山が語ります。続きはradikoのタイムフリー機能でお楽しみください。

「くにまる食堂」は平日朝9~13時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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