富裕層はもう日本に来ない?中国訪日客の4人に1人が「おひとりさま」

富裕層はもう日本に来ない?中国訪日客の4人に1人が「おひとりさま」

Share

9月18日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、中国訪日客に関するニュースについて意見を交わした。

藤井氏「バックパッカーに近い人たちが増えているっていうことですよね」

日本を訪れる中国人で「おひとりさま」の比率が高まっている。2025年4〜6月期はおよそ4人に1人が「自分ひとり」での来日となり、比率は19年通年から2倍弱に高まったという。中国人の月間訪問数が100万人を超すなか、「爆買い」だけでなく、様々な需要に応えるサービスが必要になる。

観光業界関係者によると、中国人のおひとりさまは20〜40代の女性が多いという。中国人客全体で見ても4〜6月期は6割強が女性だった。地理的に比較的近く、安全で清潔な日本は目的地として人気が高い。

中国の構造的な要因も背景にあるという指摘もある。24年の結婚届け出件数は610万組と、13年の1346万組から半数以下に減った。経済的な負担から結婚を避ける若者が目立ち、現地でも単身者向けにターゲットを絞った外食サービスが人気を集めているという。

寺島アナ「中国の観光客、4人に1人が『おひとりさま』になっているということですね。それも20〜40代の女性が多いと。たしかに言われてみれば日本は安全ですし、清潔ですものね」

藤井氏「わからないですけど、ラグジュアリー層はそうなると減るんでしょうね。めっちゃお金持ちの人って一人旅するって感じでもないですよね?」

寺島アナ「ないですね、たしかに。むしろ大勢で」

藤井氏「奥さんと行ったり家族と行ったり、ラグジュアリーなホテル泊まるとか。だからバックパッカーとまでは言わないけど、ラグジュアリーというよりもバックパッカーに近い人たちが増えているっていうことですよね」

日本政府観光局が17日公表した8月の訪日客数によると、日本を訪れた中国人客は101万8600人。単月として新型コロナウイルス禍後初めて100万人を上回った。前年同期比では46.1%増えている。19年の同じ時期と比べても上回っている。

厳格な新型コロナ対策で他の国・地域よりも戻りが遅れていたものの、足元で本格的な回復を示してきている。

寺島アナ「今後どうなっていくのかですね」

藤井氏「まぁ増えてくるでしょうな。だって円安っていうか経済低迷しているし。でも資産はかつて作った先進国時代に作った資産がずっと残存しているわけで。ましてや2000年、2500年の歴史を持った文化資産もあるわけですから、そりゃあ来ますわ。安いわ、魅力的やわ、安全やわ、そりゃあ来ますわ。来れば来るほど汚染されてその良さがなくなっていくんですけどね」

寺島アナ「はい……」

藤井氏「これは旅行関係者の方に聞いたのかな、かつては本当にラグジュアリーな方が多かったけれども、最近はラグジュアリーの人は来ないと。もう行ったって、おひとりさまみたいな人が多いし、安い観光客が多くて『もう日本は魅力的な場所ではなくなった』と」

寺島アナ「あぁー」

藤井氏「だからそんなにお金をかけて行くような場所ではもうなくなってきているので、安い所得階層の低い人らが来るようになったと。だから劣化してるんですよ、インバウンドによって」

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

で開く

※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。

Share

関連記事

この記事の番組情報


おはよう寺ちゃん

おはよう寺ちゃん

月~金 5:00~9:00

その他の主な出演者

NOW ON AIR
ページTOPへ