平安時代、男は「よよよよよ」と泣いていた!?
平安時代、男は「よよよよよ」と泣いていたという。10月28日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」は、日本語学者の山口仲美に時代背景を聞いた。
大竹「当時、男は『よよよよよ』と泣いていたんですか?」
山口「平安時代って男は泣くほうが良かったんです。一条天皇とか藤原道長まで『よよよよよ』って泣いてるんですね。しかも子どものように声をあげて泣いていると栄花物語に記されているんです。それがカッコいいんですよ」
大竹「カッコいいの?」
小島慶子「感情表現が豊かで素敵な人だということですか?」
山口「当時の社会制度では一夫多妻制で通い婚でした。そうしますと一人の男性にたくさんの妻がいます。当然一人の妻のところに通っていく回数って少なくなるじゃないですか。そうすると男は『この人のところに通わなくてはいけないので、君のことを一番愛しているんだけど来られないんだよ』と言って『よよよよよ』って泣く。そうすると女の人は『いっぱい妻がいるけれど、私だけを愛してるのね。それならいいわ』って言って許してくれたりするんです。つまり、男が泣くことは、たくさんいる女性たちの心を繋ぎ留めるためのアイテムだったんです。だから平安時代には男が泣くことが必要だったんですよ」
小島「山口先生は同じ平安時代に貴族の女性がどういうふうに泣いているのかもお調べになっているんですが、女性は意外と人前で泣いていないんですよね」
山口「女性が泣くっていうのは、男が通ってくる気持ちを失せさせますよね。『あいつのところに行くと、あいつ泣くんだよ』って言われてはダメなんです。男性が心地よくいるためには女性が愛想良くニコニコ迎えてくれるほうが居心地がいいじゃないですか。そうすると通ってくる回数も増えるじゃないですか。泣かないほうが女にとっては得なんですよ」
この他にも番組では山口仲美が古典文学における男女の機微を語っています。もっと聴きたいという方はradikoのタイムフリー機能でお聴き下さい。
「大竹まことゴールデンラジオ」は平日午後1時~3時30分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。
関連記事
この記事の番組情報



