「女性が自分を大切にすることって、怠けなの?」勅使川原真衣が違和感を投げかける!
フリーライターの武田砂鉄が生放送でお送りする朝の生ワイド「武田砂鉄ラジオマガジン」(文化放送)。3月11日(水)8時台のコーナー「ラジマガコラム」では、水曜前半レギュラーの組織開発コンサルタント・勅使川原真衣が自分を大切にする女性を取り巻く、ひとつの風潮について疑問を呈した。
勅使川原真衣「今日は『自分を大事にする=怠けるになっちゃうの?』っていうのを、ちょっと考えてみたいと思います。
きっかけになったのは、3月8日国際女性デー関連で、いろいろな昨今の女性を取り巻く事情のニュースっていうのが出ていたように思います。日経新聞を読んでいても、面白いコラムが出てました。
『令和なコトバ レイジーガール・ジョブ』」
武田砂鉄「レイジーガール・ジョブ?」
勅使川原「はい、『仕事以外が人生』という記事があったんですね。これ、『レイジーガール・ジョブ』、直訳すると『怠け者女子の仕事』となると思いますが、こちらアメリカのZ世代の女性の間で、『仕事に心や体を削られない働き方、これ選んでいこうよ』っていう文脈が、ひとつの潮流になっているということらしいんですね。
こちらの日経新聞のコラムなんですけども、結構挑戦してたのが、最後締めくくり方で、『怠けて×5』ですね。『怠けて怠けて怠けて怠けて怠けて参りましょう』で終わられていました」
武田「この5回繰り返すのも、全体的にやめようよ!って思うけどね(笑)
勅使川原「ちょっとお腹いっぱいでございますね(笑)。
ただ事情としては『出世・収入よりも、心をすり減らさずに働くことを大事にしたいよね』っていうのは、確かに分かります。すごく疲れた方、多いです。ただ何か引っかかってしまいました。
『自分を大事にするって、怠けるしかないのかな?』っていうのは、一考に値するんじゃないかと思うんですね。私は結論先取りしますと、イコールだとは思っていません。怠ける以外の、自分を大事にしながら働く方法っていうのはあると思っているので、今日はそんな話をしたいと思っています。
ちなみに『ああ、女性の話か』と思われた方もいらっしゃると思うんですけども、女性の話は女性だけの話ではないんですよね。女性なり何なりマイノリティのあり方っていうのは、枠づけているのはマジョリティ側でありますので、皆さんどこかしら気になるというか、関係する話だと思っていただけると嬉しいなと思います。
もともとこの『レイジーガール・ジョブ』っていう言葉、あんまり聞きなじみないですよね。これは、ある現象の揺り戻しが発端のようです。
カリフォルニア出身のライターの竹田ダニエルさんが……竹田のダニエルさんですね(笑)」
武田「武田の砂鉄さんは竹田のダニエルさんとご一緒したこともあって。いろいろ発信されてますもんね」
勅使川原「そうなんです。面白い寄稿をたくさんされている中で、『@DIME』っていうウェブメディアに寄稿されている記事、面白いなと思ってちょっと読ませていただきました。
2013年、思い起こせば大ヒットした本がシェリル・サンドバーグさんの『リーン・イン』。覚えていらっしゃるでしょうか?」
武田「ベストセラーになりましたね」
勅使川原「本当に流行りましたよね。この中に出てくる『ガールボス』っていう言葉。つまり『ガラスの天井を私たちもポジティブに、頑張れば破っていけるよ』っていう強いメッセージだったわけですけども、こちらに対するカウンターというか反発として生まれているのが『レイジーガール・ジョブ』っていう概念だというふうに解説していらっしゃいました。
『ガールボス・ムーブメント』。これやっぱりシェリル・サンドバーグさんもすごく力強いですし、綺麗だし、キラキラはしていらっしゃるんですよね。だけどその背後に潜む大前提として、やっぱり資本主義社会は否定していない点であるとかっていうのは、アメリカのZ世代の女性たちは少し敏感に『なんかちょっともう古いかもな』とか『強すぎるな』っていう印象が、おありのようです。
ちなみに日本でどうでしょうか、『レイジーガール・ジョブ』。私はちょっと聞きなじみなかったんですけど」
武田「あまり浸透はしてないと思いますけれどもね」
西村志野「私もあまり聞いたことないですね」
勅使川原「そうですよね。私もこのまま是非流行らないでほしいなというふうに思ってます。『レイジー』だなんて言わないでほしい、と思ってるんですね。
というのも、覚えているでしょうか? 私の子供の頃なんかは、女性の主に事務職の方のことを『OLさん』って呼んでいた時代ありましたよね。ずっと長らくね、長らく。はい、オフィスレディーですよね。
もっと遡ると1920年代頃は『職業婦人』という考え方で、『女性の就労、社会進出』みたいなことを言ってきたわけですけども、OLのことをですね、コピー取るとか資料まとめる、お茶を出すっていう仕事、させてきたのは誰なのかって話もあるし、あとはそれを腰掛けだとか、『結婚までのどうせ繋ぎなんでしょう?』とか、『いつ寿退社するの?』みたいなこと、よく言われましたけども、これやっぱり女性が決めたことじゃないんですよね。
そういう構造にマジョリティ側が押し込めていったっていう構造がありますので、今従属的に何か誰かの圧に従っているように見えてる人っていうのも、本人が決めた結果ではない可能性ってすごく高いんですよね。それをましてや怠惰とか怠けっていう風には簡単には言えないんじゃないかなというふうに思います」
この後も働く女性が置かれている社会に対する勅使川原さんの希望、訴えはまだまだ続きました。気になる方はradikoのタイムフリー機能でご確認ください!
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