村上信五くんと経済クン　“密漁ビジネス”の実態とは？

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【鈴木智彦さん著書『サカナとヤクザ～暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う～』とは？】
築地市場から密漁団まで、決死の潜入ルポ！アワビもウナギもカニも、日本人の口にしている大多数が実は密漁品であり、その密漁ビジネスは、暴力団の巨大な資金源となっている。その実態を突き止めるため、築地市場への潜入労働をはじめ、北海道から九州、台湾、香港まで、著者は突撃取材を敢行。日本の食品業界最大のタブーに迫る衝撃のルポ。５年間の取材期間を経て書き上げた。
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【この本を書こうと思ったきっかけ】
編集者とお酒を飲みながらネタ出しをしていた時に、当時朝ドラ「あまちゃん」が流行っていたことから「黒いあまちゃんってキャッチーだよね」という話になり、取材を始めた。その頃岩手でちょうどアワビの密漁があり、そこから色々と取材がつながった。
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【密漁はどれくらい行われている？】
論文によると、アワビは45％～50％は密漁だといわれている。金額にすると、アワビの時価に換算してマーケット規模は40億円ぐらい。そのほか、高級海産物は100億円を超えていると思われる。
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【密漁はどのように行われている？】
密漁にも様々な方法があり、例えば北海道の根室では、昔は暴力団が直接密漁していた。例えば北方領土で密漁すると、ロシアの海域なので取り締まれない。そういった場所でカニを密漁したりしていた。田舎の暴力団は街に溶け込んでいる昔からの仲間。漁師をやりながら兼業でヤクザをやっている人も多くいた。
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【取り締まりは誰が？】
警察と海上保安庁と都道府県が行う。捕まると初犯は罰金10万円～20万円。最高刑が罰金200万円だったが、それでは抑止にならないということで、最近3000万円に増えた。現行犯で捕まった時、魚は没収して生きていれば海に戻す。ただ海に戻しても死んでしまいそうであれば、漁協に安く買ってもらう。そのため、密漁で押収したものも市場に出回っている。
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【密漁スクールが存在する！？】
潜る人たちを育成するためのスクールが存在する。真夜中に一切明かりをつけずに密漁するため、真っ暗な中で海に潜るスキルを身につける特訓をする。潜る人になれば、１日に10万円ほど稼げる。
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【５年間取材した中で一番大変だったことは？】
密漁団と仲良くなるのが大変だった。認められるまで何度も会いに行った。何回も会いに行ってごはんを食べて、お酒を一緒に飲んで、誕生日プレゼントを持っていくのが大切。
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【築地市場に潜入取材！】
築地市場で密漁されたものが並んでいるという話を聞いて、築地市場でアルバイトをすることに。半年間、仲卸の老舗で働いて、最終的に専務と飲みにいくところまでたどり着いた。その席で全て白状させて録音することができた。その次の日にアルバイトを辞めた。
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【密漁を厳しく取り締まる大義とは】
持続可能な漁業をする。魚をとる量は、放っておいても自然に回復する量に抑えておかないと生態系を守ることができない。
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【そんな中不正がはびこっているのはウナギ】
護岸工事や乱獲の影響で、ウナギの稚魚であるシラスウナギがとれなくなり、漁獲量が減って金と同じ価格にまで上がったので密漁が進んでいる。不透明な流通を調べていくと、３分の２は密漁にあたるといわれている。
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鈴木さんのお話、とても興味深かったです…！この放送の２日前にウナギを食べていましたが…鈴木さんのお話を伺ってから、魚を食べるときに色々と考えるようになりました。鈴木さんが「サカナとヤクザ」の後に書かれた「ヤクザときどきピアノ」もぜひ読んでみたいと思いました！
坂口愛美