島根原発2号機、丸山県知事が再稼働に同意「苦渋の決断」

島根原発2号機、丸山県知事が再稼働に同意「苦渋の決断」

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6月3日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)は、中国電力・島根第2原子力発電所の再稼働に島根県の丸山達也知事が同意を表明したことについて、寺島尚正アナウンサーと金曜コメンテーターで岡三証券チーフエコノミストの会田卓司氏が意見を交わした。

会田氏、再稼働には「まだ時間がかかる」

島根県の丸山達也知事が6月2日、中国電力・島根原発2号機の再稼働に「同意する」と表明した。これで地元同意の手続きは完了し、10年あまり運転が止まっていた2号機が早ければ来年度にも再稼働する可能性があるという。

島根原発は松江市中心部から北西およそ10キロメートルの日本海沿いに位置する、全国で唯一、県庁所在地に立地している原発だ。1号機は廃炉作業中で、2号機は定期点検のため2012年1月から運転を停止し、10年あまり動いていない状況。3号機は新規稼働を目指して原子力規制委員会による安全審査が続いている。いずれも事故を起こした東京電力・福島第一原発と同じ沸騰水型炉で、3号機はその改良型となっている。

2号機の再稼働については、昨年9月に原子力規制委員会の審査を通過。再稼働に必要な地元の同意のうち、島根原発2号機がある松江市が今年2月に同意を表明。2日の県議会本会議で、島根県の丸山達也知事は「やむを得ない苦渋の決断」と述べ、再稼働の理由を「日常生活や産業を維持する電力の供給に原発が一定の役割を担う必要がある」と説明した。県議会や関係自治体も容認の意見という。中国電力は今年度中に安全対策工事を終えて、その後再稼働する方針だ。

このニュースに、会田氏は「実際の再稼働には原子力規制委員会から工事計画と保安規定の認可を受けて、地震や津波に備える安全対策工事を完了させる必要があります。工事の完了は2023年の2月の予定になっているので、まだ時間はかかるということです。エネルギー価格の上昇による家計の負担を軽減することは急務ですので、参議院選挙後の経済対策で、減税などを含む財政政策によってしっかり家計を支えることが重要ではないかと思います」と家計への負担を指摘した。

一方、寺島アナは「10年の空白期間」について、懸念を示した。「10年稼働していなかったので、時の流れによって当時働いていたベテランの技術者さんが定年で辞めてしまっているということもあるそうです。ということは、力量の維持などをどう捉えていくのか。この10年間の経験がないわけですので、その辺りをしっかりしていく必要もあるという指摘もありますね」と話した。

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