香港の表現の自由は今

香港の表現の自由は今

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一国二制度が根本から変わってしまった香港。7月12日「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、香港政治が専門の立教大学・倉田徹教授に“香港の今”を伝えてもらった。

大竹「ジャッキー・チェンは今どうしているんですか? 香港は自由に映画が撮れるところだったじゃないですか?ああいう産業は今どうなっているんですか?」
倉田「彼らは香港映画じゃなくて中国映画を撮るようになっています。中国は資金も大きいですし、ロケーションをやるにしても土地が広い、さらに人も使えるということでスぺクタクルな映画を撮ろうと思えば、やはり中国にいきます。当然、政治的な規制はかかりますが、娯楽作品であれば撮れます。そして商売の面を考えても中国のマーケットは大きいですから…」
武田砂鉄「香港のメディア環境、ジャーナリズムの環境は、この1~2年でガラッと変わってしまったのでしょうか?」
倉田「これは驚くべき変化でして、国境なき記者団が毎年、世界の報道の自由ランキングを発表していますが、2020年に世界80位だった香港が翌年148位に落ちたんです。1年で68もランキングが落ちた例は多分世界中ひとつもないと思います。根本から変わってしまったと言えます。ただ、香港にはジャーナリズムの伝統がありますし、そこで働いていた人たちの記者魂のようなものもあるので、彼らは色々な形で今後も様々な方法を見つけ、できる限りの仕事をしていくだろうとは思っています。香港のメディアが死んだかといえば、私はそうは思っていません」
砂鉄「残っている記者たちの記事なり映像なりを発信する媒体はどこに存在するんですか?」
倉田「やはりネットが一番大きいと思います。ネットの場合ですと、海外に拠点を置くことができます。既にジャーナリストたちはイギリスなどを拠点として新しいメディアを作ろうという動きがあります」
大竹「その情報は今、香港に住んでる若い人たちに供給されていますか?」
倉田「現状ではまだ大丈夫だと思います。ただインターネットの規制に憂慮はありますね。少しずつ規制が始まってはいます。中国の規制は非常に有名ですよね? フェイスブックが使えない、ツイッターが使えないなど。ああいうことは、まだ香港では起きてません。中国は香港に対して政治的な規制は加えて加えているわけですけど、香港は金融都市として世界とつながっていないと中国政府にとっても経済的なダメージがあります。ですから香港を中国と同じように完全に閉じるのは難しいでしょう」

この他にも倉田徹教授は香港の現状を詳しく伝えている。もっと知りたいという方はradikoのタイムフリー機能にて。
倉田徹教授は番組の「大竹メインディッシュ」のコーナーに出演された。

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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