上白石萌音の歌声に女優ならではの聴きやすさが!? カセットテープにまつわる曲を特集

7月17日の「鷲崎健のヒマからぼたもち」（文化放送）、午後3時台のコーナー『タケスクリプション　日曜名曲集』は

「カセットテープ」をテーマに、鷲崎さんの選曲をお届けしました。なじみ深いであろう曲の「珍しいバージョン」もありましたので、ぜひradikoのタイムフリー機能とともにお楽しみください。

 

鷲崎健「前回のゲストだったエルシャラカーニ、セイワくんが『ハイポジのカセットテープ、メタルテープが……』と言ったとき松井さんがポカンとしていらっしゃって。それに端を発したテーマです。これをしたところでカセットテープの知識が広がるわけではありませんが……（笑）」

松井佐祐里「カセットテープにまつわる曲、ということですね？」

鷲崎「そう、がんばった～。難しかった、我ながら。1曲目はこの番組でかけるにはとても新しめの曲ですね」

♪「カセットテープ」／上白石萌音

 鷲崎「2017年のアルバム（『and…』）の曲で。2016年に『君の名は。』だったので、みんなが注目して……、『こんなに歌がうまいんだ』と思われたでしょうね。先にミニ・カバーアルバムみたいなのがあって。『カセットテープ』はHYの名嘉俊さんがつくられています。

女優さんの歌のよさ……一概に言い切れないですけど、フェイクがすごく少なくて。キレイな声で。フェイクが多いと一瞬、サウンドに対して歌詞の意味を理解するのが遅れますけど、発音された瞬間に歌詞の意味や映像がちゃんと脳内に届いてくる感じが素敵です。まっすぐうまい人というのはそういう感じがしますね。続きましてこちら、懐かしい人には懐かしいと思いますが、ちょっと変わったバージョンですね」

♪「OVERNIGHT SUCCESS」／早見優

鷲崎「『OVERNIGHT SUCCESS』は80年代の洋楽ヒットみたいなもののコンピを買ったらだいたい入っているかな、という感じでございます。（原曲を歌ったのは）テリー・デサリオという、KC and The Sunshine Band関連の方だったとお聞きしています。1984年の曲ですね。なんでこれをカセットテープ特集でかけたかというと、ソニーのカセットテープのCM用につくられたんですね。

当時、ソニーとマクセル、カセットテープ闘争みたいなものがあって、その中でソニーが資本を出して、まずCMを。（中略）最初から日本の資本でつくって、向こうでもこっちでも大ヒットした、という曲の始まりですね。ジャパンマネーというか、ものすごく景気が高ぶり出した84年という感じでございます。原曲自体はよく聴くことがあると思いますので、リアリティのみで早見優バージョンを。『ラジオのあさこ』を聴いていると原曲のほうが流れるという情報も入っているので（笑）、併せて楽しんでいただければと思います。

 

次の曲、これが本当に珍しいですよ。沢田研二さん、御存じだと思います。アルバムを何枚か出しているんですけど、カセットテープでしか出てこないアルバムというのがいくつかありまして。『JULIE ROCK'N TOUR '79』というライブ盤からおかけします。MC、そのあともう1曲あって次に『TOKIO』を歌うんですが、ごめんなさい。都合でその1曲はカットしてですね、MCから『TOKIO』」

♪「TOKIO」／沢田研二

（MCも含めてオンエアされました。ぜひradikoのタイムフリー機能でお聴きください）

鷲崎「後年のシングルカットされたほうを聴いていたら少し不思議なところもあったと思います。シングルカットされたのが80年の1月1日ですね。これが79年の7月28、29日にかけての渋谷公会堂のライブでのレコーディング。ずいぶん早めですね。

『TOKIO』自体は糸井重里さんの作詞家キャリアとしても最初。それまでは基本的に阿久悠さんが沢田研二さんの曲の作詞をしていらっしゃいました。空に浮かんでいる東京シティというもののモチーフが最初にあって、そこから何か詞をつくって。恐らく、あのとき沢田研二さんがパラシュートを背負っていたのも、そこからなんだろうなと。とてもとても珍しいテイクです、カセットテープでしか聴けないと思う……調べが足りなかったら申し訳ないんですが。

 

最後の曲はいろいろ考えたんですが。カセットテープのCMも、そこから生まれたヒット曲も山ほどあって、その中から単純に僕が聴きたいと思っている曲。そして88年、昭和63年ですね。昭和の最後の最後。平成に入るとCDウォークマンの時代になっていくのでカセットテープ戦争のずいぶん後半のほうのヒット曲といえるのではないでしょうか。TDKオーディオテープのCMソングでした」

♪「TOGETHER」／小比類巻かほる

鷲崎「（歌う前に）『メリークリスマス！』と言っていましたね（笑）。個人的にライブ盤好みというのがありまして、うっかりかけたら4曲中3曲がライブ盤ということになってしまいました。でも懐かしいと感じられる方も多かったんじゃないでしょうか」

 

「鷲崎健のヒマからぼたもち」は日曜午後2～4時、文化放送（AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko）で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。