日銀が円買いドル売りの「覆面介入」を実施? 田中秀臣氏が効果解説「長期的に見て変動が多少静まる程度」

日銀が円買いドル売りの「覆面介入」を実施? 田中秀臣氏が効果解説「長期的に見て変動が多少静まる程度」

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日本銀行が円買いの「覆面介入」を実施したのではないか、と報じられている。10月18日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)ではこのニュースについて、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏が寺島尚正アナウンサーに自身の見解を伝えた。

介入の効果は「やった当日だけで見てもわからない」

10月17日、日本銀行は当座預金の残高に関する統計を公表した。月初の予想よりも残高が1兆円以上減少していることから、市場では政府と日本銀行が実施の有無を明言しないまま金融機関から円を買う「覆面介入」に踏み切ったのでは、という観測も出ている。

日本銀行は9月22日、約24年ぶりに円買いドル売りの為替介入を断行したが、円売りに歯止めがかからず、10月13日に1ドル=147円66銭という32年ぶりの円安ドル高水準をつけた。その直後に1円余り円高に触れたため、一部で日本銀行の介入を疑う声が上がっていた。

田中氏は「覆面介入」のねらいについて、こう説明した。

「覆面ということは、つまりやっているかやってないかわからないので、その日の為替レートの変動には、大きな影響を与えないんですよ。やってると分かったら、それに応じて売り買いが交錯して、為替レートが大きく変動するんですが。むしろ“覆面介入するぞ”と言っていると、ある程度長い目で見たときに(思惑で)為替の変動が多少静まるという効果があります。長期的に影響を及ぼすのが覆面介入の効果なので、やった当日の効果で見てもわからないものだと思います」(田中氏)

再度の為替介入について寺島アナが問いかけると、田中氏は「金融政策の支援がない為替介入は、円安のトレンドを変更する力はない」としつつ、「為替の変動が急上昇したり急速に落ち込んだりといったことをなるべく避ける」効果はあるとする。

「トレンドで見たら、円安の方向に行ってもおかしくない。アメリカのFRBが金融引き締めを続ける姿勢を取っている一方、日本は金融緩和のスタンスを維持しています。利上げ・利下げといったものとは関係なく、金融政策の姿勢によって為替の動きが決まると思います」(田中氏)


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