シャンシャン、中国へ…ファンの想いとは?

シャンシャン、中国へ…ファンの想いとは?

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( ↑ 観覧最終日2月19日のシャンシャン 写真・東京動物園協会 提供)
平日午後5時から文化放送をキーステーションに全国33局でお送りしている「ニュースパレード」
この1週間、パンダのシャンシャン中国返還で、予想を超えるファンの熱気に驚いた人もいるのでは…。
こちらは平日最後の観覧日2月17日のシャンシャン。

体重も94キロを超えて立派な大人のパンダになり、1月末には発情の兆候も見られ、笹の葉や茎をモリモリと食べる旺盛な食欲をみせてくれました。

この日の抽選倍率は8倍(ちなみに最終日の最終枠は24倍)
園内に設置されたメッセージボードは先着300人なので、私が取材に行った午後は既に締め切られていましたが、ピンクの花びら型のカードには、細かい文字でシャンシャンへの感謝の想いがつづられていました。


そしてついに2月21日早朝、シャンシャンが上野動物園を離れる時がやってきました。
こちらはシャンシャンのケージがトラックに積み込まれる様子です。
(↓写真・東京動物園協会 提供)


この日の上野動物園は北風が身を切るような寒さでした。
シャンシャンが上野を旅立った午前7時過ぎ、台東区の気温は2.2℃でしたが北風が5メートル吹いていたので、体感温度は-3℃ぐらい。
となりの若い男性記者は文字通りブルブル震えており、私もスマホで原稿を書こうと手袋を外すと指が震えて間違えてばかり…。
それなのに、私達報道陣の向こうの沿道にはおよそ200人(ある社によると300人)のシャンシャン・ファンが詰めかけていました!

シャンシャンを載せたトラックがゆっくりと右折し公道を進むと、カメラを手に待ち構えていたファンは
「シャンシャ~ン!!!」「元気でね~!!!」など悲鳴のような声を上げ、盛んに手を振っていました。
(↓ シャンシャンを載せたトラックが上野動物園を出発 写真・東京動物園協会 提供)


話をきくと…
「朝5時には来ていました。寒いですよ!手がかじかんじゃって…でも何があっても来なくちゃ、見送らなくてはと…みんなの泣き声がすごかったですね。それを聞いて私も涙が止まらなくなりました」(目から涙が…)
「もう本当にきょうこの日がきてしまったなという感じで、ここまできたら向こうで元気に過ごしてほしい」
「娘をお嫁に出すみたい」「生まれた時からずっと5年8カ月癒してくれた。この年になってこんなに幸せな気持ちになるとは思わなかった」
シャン友(しゃんとも)だという皆さんは連れ立ってパワフルに成田空港へ向かっていきました。

シャンシャンを載せたトラックが上野動物園を出発した後、記者の取材に答えた福田豊園長…少しホッとされた様子で笑顔も見せてくれました。

スピーカー前にマイクを置いて収録しながら、ふと見ると…
福田園長の後ろの柵越しにもシャンシャン・ファンが!
スピーカーは報道陣に向けて置かれているので、どこまで聞こえるかわかりませんが、私達に負けず真剣に聞き耳を立てていました。

成田空港ではシャンシャンを載せた輸送用ケージがチャーター機に載せられ、中国へ向け出発しました。
(↓ 写真・東京動物園協会 提供)



これまでシャンシャン誕生時の記者会見、初めての公開日、2020年12月返還予定についてなど、5年8カ月の間取材させていただきました。
上野動物園で大切に育てられた箱入り娘のシャンシャン。
中国でも元気に過ごしてもらいたいものです。

尚、シャンシャンの中国での様子は上野動物園公式Twitterにアップされています。

都庁担当記者 伊藤佳子







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