村上信五くんと経済クン「ニッポンのゴミと経済」

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【マシンガンズ・滝沢秀一さん】
1976年新潟県生まれ。大学在学中の1998年にお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。2012年に東京都内のゴミ収集会社に就職。著書に「このゴミは収集できません」などがあり、2020年には環境省のサステナビリティ広報大使にも選ばれている。
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【そもそもゴミ清掃員を始めたきっかけは？】
36歳の時に奥様が妊娠し、芸人の仕事だけでは厳しいので他の仕事を始めようと思ったら、35歳過ぎて芸人をやりながら、という条件だとどこも雇ってもらえなかった。そんな中で、人脈を頼って友達に口利きで入れてもらったのがゴミ収集会社だった。5月30日は“ゴミゼロの日”だが、実はこの日が結婚記念日。ゴミ収集の仕事を始める前に結婚したのでたまたまだが、今となっては運命的なものを感じている。
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【清掃員としての１日のスケジュール】
朝５時に起きて６時半に出社。２トンのゴミを詰める収集車がいっぱいになると清掃工場に戻ってゴミを降ろし、次の現場へ。それを６回繰り返す。非常勤なので、日によって回る地域や集めるゴミの種類が違う。そんな中で様々な比較ができ、気づくことがたくさんあった。
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【高級住宅地のエリアは圧倒的にゴミが少ない！】
一般的な住宅地だと100円ショップで買ったものやまだ着られる洋服やベルトのゴミが大量に出てくる。大量に買って大量に捨てているので、お金を出してゴミを買っているような印象。また、高級住宅地だと市販の風邪薬のゴミは滅多に見ない。一般住宅地に比べてタバコの吸い殻などが出てこない一方でフルーツのゴミが多かったり、健康に対する意識の違いを感じる。
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【危ないゴミとの遭遇】
スプレー系のゴミで収集車が燃えた友達もいる。長年やっていると殺気立っているゴミが分かる。特に危ないのはリチウムイオン電池。これが今のほとんどの火災の原因。手で持つ扇風機など、充電して何度も使えるものは、外側はプラスッチクだが中にリチウムイオン電池が入っている。それを知らずにプラスチックゴミで出してしまうと火災の恐れがある。中には捨てられない地域もあるので、買う時に捨てる時のことも考えることが大切。
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【小学校でのゴミ教育】
子どもたちがビックリするのが、食品ロスの写真を見せた時。だいたい秋になると、新米が出るので古米が捨てられることが多い。お中元の時期は高級メロンやゼリーも捨てられている。
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【滝沢さんがゴミ清掃員になってからやり始めたこと】
お金持ちの人たちはゴミが少ないということが分かったので、まずゴミを少なくすればお金持ちになれるのではないかと考えた。そのために始めたのが“コンポスト”。黒土の中に生ゴミを入れると微生物が分解してくれてなくなる。あとは必ず分別をすること。紙のゴミもちゃんと集めて資源の日に出すと、リサイクルに回せる。これはゴミではない。あとプラをちゃんと分別すれば、３分の２ほどゴミが少なくなると言われている。
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【個人情報にも注意！】
名前や電話番号が書いているものはしっかりとシュレッダーにかける。コンビニのレシートにも要注意。可燃ごみの中に入っていると、ゴミを見て空き巣などは下調べをするので、帰ってくる時間帯や休みの日の情報が分かってしまう。財布の中に入れてまとめて捨てるのはとても危険。個人情報はなるべく入れないようにする。
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【ゴミ清掃員として働く中で辛かったこと】
始めた10年ほど前は職業差別があり、誰とも目が合わなかったりした。しかし、コロナ禍をきっかけに見られ方が変わってきたように感じる。みんな一斉に断捨離を始め、ゴミを持っていってくれる人の大切さを実感したのでは。その頃から「ありがとう」「いつもご苦労様」と声をかけられることが増えた。
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【日本が今抱えているゴミ問題とは？】
ゴミの量がとにかく多い。日本の最終処分場はあと20年ほどしかもたないというデータが出ているが、その現状を知らない人が多い。「とりあえず買っておいて、使わなければ捨てれば良いか」という考え方は今日からやめてほしい。また、ペットボトルのラベルは必ずはがすなど、リサイクルできるように捨ててほしい。
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ゴミから様々なことが見えてくるのだなと感じる講義でした。お金持ちでゴミが少ない村上さん、お金がなくゴミが多い私。まさに正反対ですが、確かにゴミに生活って出ますよね…。私もこの日を境にゴミを減らそうと決意！何か買う時に、捨てることもしっかり考えるようになりました。一人一人が意識してゴミを少なくすることが大切ですね。心を入れ替えます…！
坂口愛美