【西武】豊田清投手コーチインタビュー 7、8、9回は「ゼロから作り直す」

【西武】豊田清投手コーチインタビュー 7、8、9回は「ゼロから作り直す」

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4月20日放送のライオンズエクスプレスでは、埼玉西武ライオンズの豊田清投手コーチにインタビューした模様を放送した。ここまでパリーグ1位の防御率を誇るライオンズ投手陣を束ねる豊田コーチがこれまでの戦いを振り返る。

――良い形でシーズンをスタートできたのではないか?
豊田「2週間経ってみて良くここまで来れているなという感じ。開幕戦の時はどうなってしまうのかとも思ったが、なんとか先発陣は順調に来ている」

――一昨年から昨年でチーム防御率が大きく改善された(一昨年は3.94、昨年は2.75)が、その理由は何か?
豊田「シーズンを戦う中でやってはいけないことを伝えて、ある程度の数字まで下げることができた。流石に出来過ぎだとは思いますが(笑)」

――昨年を踏まえて臨む今シーズン、やはり髙橋光成投手と今井達也投手の状態が良いように感じるが?
豊田「髙橋光成は2年連続で開幕投手、(2年連続で)2桁勝利も挙げている投手なので、任された曜日でしっかり投げてくれると信頼している。今井(達也)に関しては、ここまでは順調だが昨年もあった怪我を考えるとまだ実績はゼロに近い」

――県営大宮(4月13日、西武-ロッテ3回戦)での今井投手の投球(8回1死までノーヒットピッチング)を見ていると本人の中で何かを掴んだように感じたが?
豊田「昨年の秋から自分の中で意識して取り組んでいる。野球に対して真剣に向き合っているので、このままの調子で行ってほしい」

――今年から先発転向した平良(海馬)投手も素晴らしいが?
豊田「自分から先発をしたいと直訴してきて、それを認めた身としては何とか1年間良い形でシーズンを全うしてほしいと願うばかり。ただこれまでの投球を見ていると流石平良だなと。初めての経験で何が起こるが分からないが、平良ならやってくれると思う」

――エンス投手も内容にばらつきはあるが良い投球を見せている?
豊田「2年目である分、相手チームも研究してくるし難しいシーズンになるのは間違いない。アメリカではあまりやっていなかったので先発は昨年が実質初めて。滑り出しはあまり良くなかったが、この間のピッチング(4月16日、日本ハム-西武3回戦、6回までノーヒットピッチングで勝利投手)は凄く良かったし、彼自身もホッとしていると思う。ここからやってくれるはず」

――中継ぎ、抑えに関して今年は苦労されているかと思う。増田(達至)投手の現時点の調子はどうか?
豊田「まだ彼本来の投球ではない。年齢的なこともあるので、こちらが上手く使ってあげなければならない。ただ彼はまだできる投手であると期待している」

――気温が上がってくれば調子も良くなってくる?
豊田「(増田は)春先に調子が上がってこないのは毎年だが、例年通りなのか、それとも身体がついてこないのかがまだ分からない。ここから上がってこないと少し厳しいかもしれない」

――キャンプの時から褒めていた青山(美夏人)投手のこれまでの投球はどうか?
豊田「開幕戦で打たれはしたが、その後にしっかりと抑えるメンタルの強さはとても良い。普段接していても落ち着きがあって浮いたところが無かったので、一度(抑えを)任せてみようかなと。まだまだ抑えとして足りない部分は多いが、可能性の方が上回っていた。松井監督に話してみて、開幕から使ってもらった。なかなかできない経験をしたと思うので、この経験を活かして一年かけて成長していってほしい」

――佐藤隼輔投手の働きも見逃せないが、中継ぎに配置転換した際に手ごたえはあったのか?
豊田「昨年隅田(知一郎)と共に入ってきてくれた。2人をパッと見てみた時に、隅田は試合を作るのが上手、佐藤(隼輔)は不器用だが馬力があるなという感想を持った。昨年もリリーフ一本でやらせたかったが、チーム事情で先発に回していた。僕の中ではずっとリリーフをさせたいという強い思いがあって、今年本人と話をして後ろに回ってもらっている。それなりのところで起用して結果を出させるのが僕の仕事かなと」

――馬力があるというのが中継ぎに向いている要素なのか?
豊田「困った時に自信を持って投げれる球があるのが大事。昨年の佐藤(隼輔)とは投球スタイルが異なっているから抑えている部分もあるかもしれない。それを理解されてからが本当の勝負だと思う」

――多くの投手を展開に応じて起用していくのが投手コーチの腕の見せ所に思えるが?
豊田「まさしくそうだと思う。ただ、昨年と一昨年は7回から9回までほぼ決まっていた。7回まで来たら大丈夫という自信があったが、今年はそうはいかない。松井監督とも話をしながら、ポジションが決まっていない中で様々な投手を起用していく難しさがある。逆に選手の立場からしたら、自分がどこで投げるか分からない状態で気持ちが乗り切れないところもある。早く決めてあげたいが、今年は7、8、9回を一度解体してゼロから作り直すと決めている。もう少し時間がかかると思う」

――やはりブルペンとの連携は綿密に行っているのか?
豊田「ブルペンはもちろんだが、練習の時から選手の動き、トレーナーやトレーニングコーチの情報をまとめている。それで何とか凌いでいる状態にある」

――その難しさもやりがいではないか?
豊田「いやいや。7、8、9回と決まっている昨年の方がよっぽど良い(笑)なんとか松井監督の下、1つでも多く勝って首位争いをしていたい。ファンの皆様の温かい声援で投手陣は『打てるものなら打ってみろ!』という気持ちでマウンドに上がっていると思う。是非これからも背中を押してあげてほしい」

※インタビュアー:文化放送・長谷川太アナウンサー

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