GDP3期ぶりプラス 藤井氏「2期連続マイナスは大変深刻な状況」

GDP3期ぶりプラス 藤井氏「2期連続マイナスは大変深刻な状況」

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5月18日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、GDP3期ぶりプラスというニュースについて意見を交わした。

藤井氏「『プラスだ!』と言って喜べるようなものではない」

内閣府が昨日発表した今年1月から3月までの国内総生産(GDP)速報値は、物価の変動を除いた実質の伸び率が、前の3ヶ月と比べてプラス0.4%、年率換算ではプラス1.6%で、3期ぶりのプラスとなった。
GDPの半分以上を占める個人消費は、前の3ヶ月と比べて0.6%のプラスとなった。新型コロナの影響が和らぎ、旅行や外食などサービス消費が回復したほか、自動車の販売が増えたことが要因だという。企業の設備投資も自動車向けなどの投資が堅調でプラス0.9%、民間の住宅投資もプラス0.2%と、2期連続のプラス。
一方、輸出がマイナス4.2%となった。統計上は輸出に計上される外国人旅行者によるインバウンド需要が大きく伸びたものの、海外経済の減速の影響で、中国や欧米向けの輸出が落ち込んだためだとしている。

寺島アナ「藤井さん、この『GDP3期ぶりプラス』、いかがでしょうか?」

藤井氏「まず、我々が認識しないといけないのは『2期連続マイナス』だったってことですよね? 2期連続マイナスって大変深刻な状況で、最悪だっていうことなんですよね。病気で言うと『相当重篤な病にかかって入院せなアカン』みたいな話。で、入院せなアカン状況から『退院してもええよ』という状況になって『退院できてよかったね』ってことですけど、普通の健康状態からは程遠い状況にあるんだということを理解しないといけないですよね。
しかも、これは2019年9月の消費税を増税する前の時点に比べると、我々のGDPというものは大きく凹んだままになっているわけで、そこの絶対水準が凹んでいるにも関わらず『プラスだ!』と言って喜べるようなものではないということをしっかりと理解する必要がありますよね」

寺島アナ「もう、だから『大丈夫!』なんて思ってたら大間違いなわけですからね?」

藤井氏「そうです。でも、政府はそう思ってますよね? なんでかっていうと社会保険料上げる、防衛増税やるって決めちゃってるわけですから。で、10月から貧乏人狙いのインバウンド導入やるって言ってるわけでしょ? で、ありとあらゆる10項目、20項目の細かい増税をいっぱいやろうとしてるわけですから。それやったら景気後退しますよ。困ったことだぁ〜」

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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