サッカー女子W杯の地上波中継問題―未だ途上にある女子サッカーの根本的課題とは?

サッカー女子W杯の地上波中継問題―未だ途上にある女子サッカーの根本的課題とは?

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サッカー女子W杯の開幕が7月20日に迫っているなか、日本国内でのテレビ放送がまだ決まっていない(7月11日現在)。

2011年には女子W杯で世界一になった「なでしこジャパン」だが、大会に参加する32か国のうち放映が決まっていないのは日本を含めて、フィリピン、ハイチの3か国という状態に陥っている。

国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティーノ会長は5月1日に「女子W杯の視聴率は男子W杯の50~60%であるにもかかわらず、欧州5大国の提示額は男子の1/20~1/100程度しかない。具体的には男子W杯では放送局が1億~2億ドルを払うのに対し、女子W杯では100万~1000万ドルしか提示されていない」と不満を露にしている。
というのも、ヨーロッパでの女子サッカーの人気は凄まじく、21-22シーズンの女子チャンピオンズリーグ準決勝のバルセロナ対ヴォルフスブルクの第2戦では、カンプ・ノウに女子サッカー史上最多観客動員数となる9万1648人が詰めかけるほどだ。
インファンティーノ会長はこの勢いを女子W杯にも波及させるため、今大会から参加枠を8増加させ、合計で32か国になった女子W杯において、大会賞金の総額を前回大会の倍近い1億1000万ドルに大幅に増やすことにした。

この賞金を各参加国からのTV放映権料で賄おうと考えたインファンティーノ会長は各国に強気の値段提示をしているが、日本では一昨年、初の女子サッカーのプロ・リーグとしてWEリーグが発足したものの、1試合平均の観客数1500人程度に留まっているなど女子サッカーの人気が低迷しているのも一因となり、日本国内でのテレビ放送が直前となっても決まっていない。

そんなサッカー女子W杯だが、文化放送「浜松町Innovation Culture Cafe」では過去に女子サッカー解説者、江橋よしのりさんに未来の日本代表を生み出す、中学、高校の女子サッカーの環境について伺っている。(2022年4月11日、18日放送「女子スポーツの可能性」より)

入山『ちなみに江橋さん、女子サッカーは中学、高校で続ける環境が整っていない状況なんじゃないかと思うんですが今どういう感じになってますか?』

江橋『まさしく中学の壁っていう風にサッカー協会は言っていて、中学で女子サッカー部っていうのがなかなか増えない。ちょっと増えたんですけど微増にとどまるっていう感じです。

今まで男子サッカー部が元々ありましたという所に、急に女子サッカー部を作りますってなったとしても、グラウンドの面積は2倍にならないですから、入部希望者がいっぱい集まったら女子サッカー部について考えますよっていう学校が多い。

高校女子サッカーは私立がどんどん強くなってきているのは、練習場の問題が解決できている。後、女子高が強いですよね。男子の部活とグラウンド取り合わないっていうのも大きいんじゃないかと』

そんな女子サッカー解説者、江橋よしのりさんや当時埼玉西武ライオンズ・レディースの六角彩子さん、田中美羽さんが「女子スポーツの可能性」について語るPodcast(前編 後編)やYoutubeをぜひお聞きください。

 様々なキーワード基に経営学者・入山章栄さんが様々なジャンルのトップランナーたちとディスカッションする番組・文化放送「浜松町Innovation Culture Cafe」は毎週月曜日 19:00~19:30放送中。

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