【西武】豆田泰志投手インタビュー　「『堂々と』というのを意識して大きく自信を持ってマウンドに立とう」

――真っすぐへのこだわりはあるのでしょうか？
豆田「試合で投げていて真っすぐで結構ファールが取れるのは、普通だったらそんなにたくさん取れないのを考えると、普通よりはちょっと違うのかなと。高校ではそこまで感じなかったんですけど、この世界に入って改めてそう感じたかなと思います」

――育成3年目ということで今年にかける思いは強いように感じますが？
豆田「そうですね。来年があるという確信はなかったので、ラストの年としてどうしても『この年、意地でも支配下になって！』というところでした。途中で三軍に落ちてしまった時があって、正直ヤバいかなという焦りがあったんですけど、そこから成績を残せてこうして支配下になれて、今はこうして一軍で(投げることが）できて良かったなというのもあるし、もっと早くできたんじゃないかなとも感じています」

――7月28日の楽天－西武15回戦では一軍初登板を果たしました。緊張などはなかったでしょうか？
豆田「自分自身は結構緊張していたんですけど、あんまり表には出さないように気をつけてやっていたので。そういうところでいろんな人に『緊張してたの？』と訊かれるんですけど、自分の中では結構緊張していました」

――「表には出さないように」というのは自分自身で意識されたのですか？
豆田「あまり表に出すと周りにも影響してしまうので、『堂々と』というのを意識して大きく自信を持ってマウンドに立とう、姿を見せようというのはありました」

――ここまでの一軍で手ごたえは感じていますか？
豆田「今は真っすぐ中心でいっているので、その中で打ち取れているのは良いことだと思う。ただ楽天戦2試合目の登板(8月15日、西武－楽天18回戦)では結構捉えられている。大事な場面となると外野フライ一つもダメというのがあるので。だけど真っすぐは通用しているので、自信にはなったかなと思っています」

――あまり足を上げない投球フォームは今年から変更したと伺いましたが？
豆田「そうですね。それこそ支配下になる1か月前くらいから取り組みました。取り組んでというか、練習でやっていてそのままいこうという感じ。ファームの公式戦にぶっつけ本番で投げて良かったから続けて成績が安定した感じですね」

――前はもっと足を上げていたのでしょうか？
豆田「普通にセット(ポジション)から足を上げて投げていました。シンプルというかスタンダードというか」

――投球フォームを変えたアイデアはどなたからでしょうか？
豆田「遊び半分で山本由伸投手の真似をしていて、そこでバイオメカニクス担当の武隈(祥太)さんに『良かったから(その投球フォームで)投げてみろ』と。投げてみたら良くて、試合でも投げようとなりました。そこからは真似というより自分の形にしようという感じです」

――武隈さんに言われたのは大きかったですか？
豆田「そうですね。自分自身も試合でどうなるか分からなかったので。でも変えた時の試合は結果よりもフォームがハマるかの楽しみがあった。それがなかったら(今は)ないのかなと思います」

――今後の目標はありますでしょうか？
豆田「なるべく多く、最後まで一軍にいられるように。成績も残しつつ、打たれる時は打たれるとは思うんですけど、その中でどう抑えられるかというのをしっかり大事にやって、ゼロ(で抑える投球)を一つでも多くできたらなと思ってます」

――水上由伸投手から初ホールドを記録した際(8月15日、西武－楽天18回戦)に伝えてもらったそうですね？
豆田「自分の中では勝ちの3点差だと思っていたので(笑)。同点でもというのは全然(知らなかった)」

――水上投手とは同期ですよね？
豆田「はい。自分が(育成)4位で、水上さんが(育成)5位です」

――ならば昨年の水上投手の活躍は意識したのではないですか？
豆田「水上さん本人から『同期で一緒に新人王獲ろうぜ！』と言われたので、やってやろうというか自分も獲りたいなという気持ちは芽生えている。来年になるかもしれませんけど、新人王を獲るのは一つの目標かなと思います」

※インタビュアー：文化放送・長谷川太アナウンサー