2017/11/03

次期FRB議長にパウエル氏 米大統領指名、利上げ方針継承か

【ワシントン共同】トランプ米大統領は2日、ホワイトハウスで記者会見し、中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長にFRB理事のジェローム・パウエル氏(64)を指名すると発表した。議会上院の承認を得て就任する。来年2月3日に任期満了を迎えるイエレン現議長は異例の短さとなる1期4年で退任する。
 パウエル氏はオバマ前大統領の指名を受けて2012年5月からFRB理事を務めている。イエレン氏の金融政策運営を支持しており、景気拡大に伴ってゆっくりとしたペースで金利を引き上げていくFRBの現在の基本方針を継承するとみられる。

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みずほ証券チーフクレジットストラテジスト
大橋英敏
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パウエル氏は、共和党主流派に近く、またイエレン路線を継承できる(金融政策の正常化は緩やかに行う)という意味で、極めて常識的(予定調和的)な人選であり、短期的には金融市場に安心感を与える人選と思われます。一方、金融市場では以下のような不透明点を指摘する声が聞こえます。


①弁護士出身で学者ではないため、経済の判断や金融政策について、市場との対話が上手く行くのか(逆に一層透明になるとの意見もあります)

②FRB理事ポストが4つも空いているため、今後のFRB理事ポスト、特に副議長ポストの人事によっては、タカ派(利上げ推進派)的と捉えられる可能性がある(特にテーラー教授の副議長就任の可能性に注目)

③金融規制緩和に対する意見が不明(ウォール・ストリート出身なので金融規制緩和賛成との意見と、全く逆の意見もあります)


このように、金融市場では不透明と捉えられている部分もありますが、個人的には以下のように考えています。


①について:財務次官やFRB理事の経験は豊富で、むしろ市場との対話は円滑かつ透明になる

②について:トランプ政権の本音は「必要ならば米ドル安」なので、現時点ではイエレン氏の政策を踏襲する以外にない(=12月利上げ)

③について:ムニューシン財務長官等のウォール・ストリート出身者が多いトランプ政権において、金融規制緩和路線は「常識」。


総合的に見て、株高・ドル高を誘発しやすい人事だったと思います。

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