2017/12/08

首都エルサレム、米に反発拡大 ハマスが闘争呼び掛け

【エルサレム共同】トランプ米大統領は6日、エルサレムをイスラエルの首都と宣言し、歴代米政権の中東政策から大きく転換した。中東のアラブ・イスラム諸国では反発が拡大、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスは7日、インティファーダ(反イスラエル闘争)開始を呼び掛けた。国連安全保障理事会は緊急会合の開催を決定、国際社会に波紋が広がっている。
 トランプ氏の正式発表に対し、パレスチナ自治政府のアッバス議長は6日、「和平に向けた全ての努力を台無しにした」と強く非難した。

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国際ジャーナリスト
高橋浩祐
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トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定するなど、極端にイスラエル寄りの政策を強行している。今年1月にも、トランプ政権はイスラム圏7カ国からの一時入国を禁じる大統領令を出した。


エルサレムはユダヤ教徒、イスラム教徒、そしてキリスト教徒にとっても聖地だ。米大使館の移転が実現されれば、パレスチナや隣国ヨルダンなどアラブ諸国の強い反発を招き、中東の一層の不安定化につながる。最悪の場合には、今後、イスラエル対アラブ諸国の第5次中東戦争の引き金になりかねない。


世界の多くの国々の強い反発を招きながらも、トランプ大統領をここまで突き動かしているものはいったい何なのか。はたして米国第一主義だけなのか。


背景には、トランプ政権がそもそも、ユダヤロビーの影響の下、プロテスタント原理主義とユダヤ教が連携したいわゆる「クリスチャンシオニズム」(キリスト教シオニズム)の考えが根強いことがある。トランプ大統領個人を見ても、長女イヴァンカ氏がユダヤ人富豪の息子のジャレッド・クシュナー氏と結婚し、キリスト教からユダヤ教に改宗した影響もあろう。イヴァンカ氏の3人の子ども、つまりトランプ氏にとってかわいい孫はユダヤ教徒となっている。


いずれにせよ、イスラム教もキリスト教もユダヤ教も神は一つしか存在しないという一神教だ。一神教同士が互いに「正義」を争ったら、大変な結果になるのは歴史が証明している。


興味のある方は、ぜひ以前書いたこちらの拙稿をお読みいただきたい。今日の事態は十分に予想されていたのだ。


トランプ大統領は「イスラエル中心主義者」だ

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